CBD配合のアクティブウェアは次世代の洋服となるか

ノースカロライナ州アッシュボロに拠点を置くヘンプ加工業者のファウンダーズヘンプ社は、ノースカロライナ州コノーヴァーのバイオマテリアル会社であるニューファブリックス社と共同で、CBDオイル配合のアクティブ・ウェアを開発しました。

 

古いものと新しいものが混ぜ合わせられ生み出されたこの「ヘンプスクイーズ」という商品。これはCBDオイル配合の着圧スリーブで、着用により関節の痛みが緩和されます。

ヘンプ産業はノースカロライナ州において2018年以来拡大の途にあります。そのきっかけとなったのは、2018年農業法によって産業目的でのヘンプの栽培、収穫、処理が法律によって認可されたことです。それ以来、CBDオイル、クリーム、更には喫煙用ヘンプまでもが、不安障害、関節痛、炎症などさまざまな症状を対象としたホリスティックな治療薬として、市場に並ぶようになりました。

「私たちは、全く新しい産業であるヘンプと、古くからの産業である繊維、そして更には最新のテクノロジーを用いて、ノースカロライナの繊維産業を再び活性化させようとしているのです」

そう語るのは、ファウンダーズヘンプ社の創始者でありCEOでもある、ボブ・クラムリーです。

「3年前に始めたころには、我々の商品ヘンプスクイーズを、アッシュボロで生産できるようになるなんて夢にも思いませんでした」

ファウンダーズヘンプ社は、小売部門で販売網を拡げている「エヴリンシング・ヘンプストア」と、農業部門を担う「アグリ・プロダクツ」を擁するアメリカで最大のヘンプ生産者であり、ノースカロライナ州で最初に公認された生産者でもあります。

 

しかしCBDを販売する店舗の普及と、ヘンプ業界の担い手が農家や科学者にまで拡がってきていることとは裏腹に、2019年にナノサイエンス・ナノエンジニアリング共同大学にあるゲータウェイ・リサーチ・パークで開催されたピードモント・トライアド産業用ヘンプ協議会において、ヘンプと大麻の区別について、未だ不承不承の人々がいるということが明らかになりました。

 

クラムリ―は次のように述べています。「ヘンプが他の産業の成長をも助けることができるのだということを、もっと人々に考えていただきたいのです。例えば、布自体に有効成分を配合させたヘンプスクイーズのような高付加価値製品は、質の高い繊維産業の仕事を再び生き返らせるための一つの方法です」

10月、アッシュボロはファウンダーズヘンプ社の施設拡張を援助するため、ノースカロライナ地方インフラ局を通して15万ドルの建物再利用助成金を授与されました。開発にはトータル43万ドルかかることが見込まれており、助成金はその支援にあてられます。そしてこの助成金の結果、ファウンダーズヘンプ社は15もの新しい仕事に加え、アッシュボロで現在行われている62の常勤職も保持できることになるのです。

一方で、ニューファブリックス社はシアトルに拠点を置く企業でしたが、繊維産業に精通する新天地を求めて2016年に生産過程をコノーヴァーに移しました。同社はTextile-Based Delivery, Inc.の傘下にあり、現在は町内のマニファクチュアリング・ソリューション・センターにて創始者ジョン・シンドラーによって運営されています。

ニューファブリックス社の技術には特許権があり、ヘンプから抽出されたCBDオイルをニューファブリックス製の織物糸を介して布地に配合させていきます。そのため、着用によって膝や肘周りの痛みを解消することができるのです。同社が製造する商品はビタミンや、サプリメント、薬剤などをも配合し、最大25回洗濯しても品質が保たれると言われています。

シンドラーは言います。
「私共はファウンダーズヘンプ社とタッグを組んで、CBD配合の衣服という全く新しい分野の商品をローンチできることに胸躍る思いです。CBDなどの活性成分が衣服自体に直接組み込まれているヘルス・ウェアは、次世代の洋服の新しい形となるでしょう」

 

CBDブームが高まるなか、ついにはCBD入りの衣服までが登場しました。活性成分を注入したヘルス・ウエアというもの自体、新しいタイプの考え方、商品ですが、CBD配合ということでさらに注目を集めているようです。実際はどんな風に効果が感じられるのでしょうか?試した人の感想を見つけ次第、情報を共有していきたいと思います。

 

出典:BizJournal