がん専門医ドナルド・エイブラムス博士に医療大麻についてインタビューしました

2019年10月半ばにカリフォルニア州立大学サンフランシスコ校 臨床医学教授でがん専門医のドナルド・エイブラムス博士が来日されました。猛烈な台風19号が日本上陸というあいにくのタイミングでしたが、日本臨床カンナビノイド学会をはじめ、複数の場で医療大麻やカンナビノイドを用いた医療に関して講演を行われたようです。HempNewsでもエイブラムス博士にインタビューをしてきました!
エイブラムス博士の大麻に関する豊富な知識や経験からくる回答は、非常に勉強になるものばかりです。またがん治療の権威である博士がこれほど大麻の有効性について確信されているという事実は、大麻が全面的に禁止されている日本の私たちにとっては大きな励みとなります。ぜひインタビューをご一読ください。

─医療大麻に関心を持ち始めたきっかけは何ですか? またこれは効果があると確信したきっかけは何ですか?

私が大学に通っていたのは60年代でしたので、ブラウン大学やスタンフォード大学で学んだ頃、大麻を吸っていました。だから大麻にどんな作用があり、またどんな作用がないか分かっていました。私ががん専門医になるためのトレーニングを始める頃、突然エイズが登場しました。誰もそれが何なのか、どう治療すればよいか分からなかったので、私は代替療法を極めることになりました。とは言っても、それを代替療法と呼ぶには主流となる治療法も無かったのですが。通常の治療法ができたときは、エイズの代替療法や補完療法について教科書のチャプターを書きました。1992年にある人が「エイズの消耗症候群に関して大麻を研究したらどうか」と私をけしかけました。まだ効果的な抗HIV薬が開発される前で、エイズ患者は消耗症候群によって死んでいっていたのです。大麻が有効なのでは、という提案がありました。そこで私は世間知らずにも研究してみようと思ったのですが、結果的に私は政府と戦わなければなりませんでした。アメリカでは、研究用の合法な大麻供給源は国立薬物乱用研究所(NIDA)であり、乱用薬物は薬物乱用に関する研究にしか許可してはならないと決まっていたのです。エイズの消耗症候群に大麻が有効か調べる研究のために大麻を得ることはできませんでした。

私は障害が立ちはだかる度にそれを乗り越えたくなる性質なので、その後も政府と戦い、機会をうかがいました。一方、1996年に有効な治療薬ができ、消耗症候群が出ることが無くなりました。プロテアーゼ阻害薬です。この薬は他の薬や違法薬物を分解される肝臓系に関わります。プロテアーゼ阻害薬を取っていた人がエクスタシーの過剰摂取で死んだという報告がありました。大麻もそれと同じ肝臓の代謝酵素を使うということを教科書で読んだので、私は政府にこのプロテアーゼ阻害薬と大麻を一緒に使用するのは安全なのか研究したい、と申請しました。その有害性を調べるということで、私は100万ドルの資金と1400本のジョイントを支給され、研究を行うことができたのです。

ですが1992年に実際に私を駆り立てたのは、私たちの診療所に来ていたメアリー・ラスバンというボランティアの高齢の女性でした。彼女の娘は薬物影響下の運転による事故で亡くなったので、メアリーはアルコール反対派でした。メアリーはエイズの診療所に来ては薬局から薬を届けたり、レントゲン撮影を手伝ったりするほか、大麻入りのブラウニーを焼いて患者に配っていました。そのせいで1992年にメアリーは逮捕されました。その時、私は「これは私がやるべきことだ」と確信したのです。

また私は1999年にパートナーをエイズで亡くしました。彼は抗HIV薬を飲んでいませんでしたが、毎日大麻を吸っていました。だから大麻を研究すべきだという話が出たとき、私はやるべきだと思ったのです。
私が行った最初の大麻に関する研究は、大麻の喫煙と抗HIV薬に関する薬剤相互作用に関するものでした。血液中の抗HIV薬の濃度、もしくは免疫系に対する影響によって、エイズウイルス数が変化するか調べました。その結果分かったことは、エイズウイルス数の変化はなく、抗HIV薬の濃度も大きく変わることはありませんでした。しかし、免疫系は少し良くなりました。この結果はとても興味深いものでした。それにこれは挑戦でもありました。研究用の資金と大麻を得るのに5年かかったのですから、これは続ける価値があると思ったんです。

それに加え、カリフォルニア州は1999年に余分な予算があり、一人の上院議員がカリフォルニア大学に大麻研究部門を設立するために3年間で300万ドルを割り当てました。この資金は大麻の健康上の利点を研究したい研究者のために役立てられました。そのため、私は政府から得た大麻の他にもカリフォルニア大学の資金を使うことができました。その後さらに4つの大麻に関する研究を行いました。

─ この十数年でアメリカでは大麻の合法化が広がっていますが、それによって大麻研究はどのように変わってきましたか?

最大の問題は、何を研究するかという点です。人々が通常使用しているのはNIDAが提供する大麻と同じ品質のものではありません。NIDAの大麻は低品質です。フリーズドライ状態で、使用する前に加湿しなければなりません。効力も弱いですし、最近まではCBDもほとんど含まれていませんでした。ご存知の通りCBDはサンジェイ・グプタ博士が取り上げるまで誰も注目していなかった第二のカンナビノイドでしたから。

今でも研究にはNIDAの大麻を使用しなければならず、現代に即していません。なぜなら、ディスペンサリーに行けば、オイルやティンクチャ―、ローションや食品など、NIDAには無いようなさまざまな種類の大麻商品がありますし、THCとCBDの割合も多様です。これらは研究されていないので、分かっていないことばかりです。

─ NIDAの大麻はどんな割合でカンナビノイドを含んでいますか?

通常はTHCのみです。最近の研究ではTHC5%、CBD5%の大麻を使用しましたが、それは私が特別に依頼したからです。最近、NIDAは高濃度THCのオイルと高濃度CBDのオイルを作りました。それを混ぜて、研究したい濃度や割合を得られるように。ですが、まだ研究が進んでいないので、さまざまな割合のことは分かっていません。唯一研究された割合はTHC:CBDが1対1のもので、これはナビキシモルス(サティベックス)という口腔用スプレーの医薬品です。これはカナダやイギリス、EUで、多発性硬化症に伴う痙攣の治療薬として認可されています。

私が最近研究したのも1対1で、鎌状赤血球病の患者に対する臨床試験でした。私の見識では、CBDはTHCによる有益な効果を損なったと考えています。

─医療で使用される大麻と娯楽用で使用される大麻はどう違うのですか?

違いはありません。唯一の違いは、娯楽用と医療用大麻が認められている州では、医療用の方が税率が低いということです。

─ 日本では大麻はまだ違法なので、カンナビノイドを取り入れたければCBDオイルに頼るしかありません。CBDの長所と短所とは何だと思いますか?

分かりません。子供の発作に対するCBDの研究より前に行われたCBD研究は5件あります。最も大規模だったのは社会不安障害に関する研究で、被験者は演説前に12人がCBDを、12人がプラセボ薬を与えられました。その結果、CBDを与えられた方が不安感が少なかったことが分かりました。24人の被験者が関わった研究が最大のものです。もう1つ24人の被験者が関わったのは統合失調症に関する研究で、症状の改善が見られました。また禁煙に関する研究もありました。CBDを吸引した人の方が喫煙するたばこの本数を減らせたという結果が出ました。ハンチントン病に関する研究ではCBDは有効性を見せませんでした。1986年にはジストニアと呼ばれる疾患の患者5人に関する研究がありました。

それ以外ではCBDに関する研究文献はとても少ないです。CBDはカンナビノイド受容体に結合しません。むしろCBDはカンナビノイド受容体アンタゴニストです。このために、CBDはTHCの有益な効果を阻害したのでしょう。またCBDはTHCを使用している人のハイな状態を弱めます。CBDはTHCの有益な副作用を損なうからです。また、THCを経口摂取した場合、肝臓で分解され、さらに強力な精神活性作用のある代謝産物に分解されます。CBDはその代謝産物を減らすので、ハイな状態を弱めるのです。

─ では博士はCBDにがんや腫瘍に対する効果はあると思いますか?

そういう情報はありませんね。私はCBDががんを治すとは思いませんし、大麻だってがんを治すとは思いません。

―抗腫瘍効果があると読んだことがありましたが。

それは試験管においてです。試験管ではさまざまなものが抗腫瘍作用を見せますが、それを化学療法で使うことはありません。人体には免疫系や代謝系があり、試験管とは大きく異なるからです。ですからCBDががんを治すという証拠はありません。

―診療では大麻を処方されているのですか?

処方はしません。それはアメリカでは禁止されているので。私たちができるのは勧めることだけです。大麻なら、私はいつも患者に勧めています。

─ 大麻に対して懐疑的な患者にも医療大麻を勧めることはありますか?

もちろん患者が嫌がることをやらせることはありません。大麻を使用することを考えたことがない患者に対しては、このように提案します。

「あなたの吐き気や食欲、痛み、うつ症状や不安、不眠に役立つ可能性のある植物性の薬があります。それと、それぞれの症状に対処するために5,6種類の異なる薬、しかも化学療法と相互作用する可能性がある薬を処方するのとどちらがいいですか?」

私はがん患者の症状管理をシンプルにしてくれる大麻を支持しています。

―がん患者に大麻を勧める際、対処する症状によって勧める大麻の種類、カンナビノイドの割合などは異なりますか?

それに関する情報は分かりません。ディスペンサリーには行かないので、どんなものがディスペンサリーにあるのか分からないので。私が大麻を勧める際は、ディスペンサリーに行って、バットテンダー(大麻の専門的知識を持つディスペンサリーの従業員)に自分の症状を説明すれば、バットテンダーがそれに適したものを教えてもらえると話しています。なぜなら、バットテンダーこそが患者に対処する最前線にいるわけで、彼らはどんなタイプの大麻商品があるか、どの症状にどの大麻が効くのか熟知しているからです。

がん専門医は深刻な疾患に対して重大な治療薬を行うので、証拠に基づいて治療しますが、大麻に関しては証拠がありません。前述したように政府が研究を認めないことが原因です。CBDに至ってはほんの最近、サンジェイ・グプタ博士によるTV番組でシャーロット・フィギーという女の子の発作をCBDが抑えたことが取り上げられるまで、誰も注目していませんでした。

今やCBD大ブームとなり、SNSやメディアの力を感じます。アメリカのCBD産業は2021年までに約2610億円規模に到達すると言われていますからね。CBDの効果を裏付ける証拠は無いにもかかわらずです。それが今ではアイスクリームや洋服にまで添加されているのです。

―THCは悪者にされがちですが、THCの効能についてはどのように認識されていますか?

それは日本がアメリカ以上に「幸福感」嫌悪が強いからかもしれません。幸せを感じることは悪いことではありませんよ。昨日、「大麻はアルコールよりも健康に良い」と書かれたTシャツを着ている人がいましたが、これは紛れもない真実です。私は40年間医者をやっていますが、これまでに大麻使用に関する合併症で運び込まれた人を見たのはたった1回のみです。しかもそれは大麻にPCP(フェンサイクリジン、麻薬指定されている)が振りかけられていたからです。一方でアルコールによる合併症などで運び込まれる人は数は数え切れないほどです。アルコールは大麻よりも社会に対する害が大きいです。

―抗HIV薬や抗がん剤と医療大麻やCBDオイルの薬剤相互作用について教えてください。

私の最大の懸念事項は、化学療法を受けるがん患者が高濃度CBDオイルを摂取することです。CBDが肝臓における抗がん剤の分解を抑制することによって、毒性が強まってしまうからです。ある人の旦那さんで、脳腫瘍のために化学療法を初めて受けたのですが、彼はCBDオイルも飲んでいました。彼は化学療法を1回受けただけで、血球数がゼロ近くまで落ちてしまったのです。これは通常、1回の化学療法では見られないことで、私はCBDオイルによる影響だと考えています。

しかしこれがCBDの作用なのです。CBDの抗発作作用も同様のことだと思います。EUではエピディオレックス(FDAが認可したCBDの抗てんかん薬)を抗てんかん薬と併用した場合のみという条件で認可しました。つまり例えばクロバザム(抗てんかん薬の一種)を服用していなければ、エピディオレックスは処方されません。なぜなら、エピディオレックスはCBDが抗てんかん薬の代謝を抑制することによって薬の効果を高める、と考えられたからです。

ですから私は何かしらの薬と高濃度CBDオイルを併用している人について懸念しています。

―診療でがん患者に大麻を勧めるとき、どんな症状の緩和のために勧めますか?

吐き気、食欲の減退、痛み、不安、うつ、不眠です。

―HIV患者にも勧めていますか?

今は主にがん患者を診ていますが、昔はHIV患者は大量の薬を飲まねばならず、それによって吐き気が起こることがあったので大麻を勧めていましたが、現在は分かりません。HIV患者が大麻を吸っても問題ないと思いますし、それよりアルコールに気を付けるべきですね。

―CBDを研究したことはない、とおっしゃっていましたが、フルスペクトラムのCBDオイルとエピディオレックスのような100%ピュアなCBDではどちらが効果的と思いますか?

エピディオレックスはわずかにTHCが含まれていると思いますよ、あれは合成ではなく、全草から製造されているので。だから一部の患者に副作用が起こるのでしょう。

効果の違いについては分かりませんが、私は以前統合医療を勉強しているときに漢方について学びました。伝統中医学では薬を作る際に全草から作ります。一つの物質だけ取り出すのでは植物自体がもつ陰陽を損ねてしまうからです。なのでフルスペクトラムオイルの方がCBD単体よりも効果的なのではないかと推測します。THCでもカプセル状のものと、植物の中にある状態では異なります。

―昨年末アメリカでヘンプが合法化される農業法が可決され、それによってCBDの研究が可能になったかと思います。

カリフォルニア大学の医療大麻研究センターは最近、大学の研究者5人に5000$を出資しました。5人ともCBDを研究しています。まだ結果は出ていないと思いますが、CBDを研究する機会はあり、出資する人もいます。オピオイド依存や統合失調症などの研究がされているはずです。

―癌とCBDについては?

いいえ。癌の研究は簡単ではありません。CBDが癌を治すことを証明するには癌治療の代わりにCBDを摂取してくれる患者をランダムに見つけなければなりません。それは倫理的に可能ではありません。また生存率を調べたいなら、大規模な臨床検査になります。

―癌治療をしながらCBDを摂取している人をご存知ですか?

私の患者の多くがCBDを摂取しています。従来の治療を受けつつ、症状の管理のためにCBDを摂っているのです。ですが、裏付ける証拠がないので、摂取する量についてアドバイスすることはできません。「少量でスタートして、ゆっくり量を増やす」というのがスタンダードです。

―博士は医療大麻に対して肯定的ですが、どのような摂取方法が最も効果的だと思いますか?

大麻を吸引した場合、THC量がピークに達するのは吸引から2分半後です。それから30分間のうちに急速に下がっていきます。経口摂取した場合は、ピークに達するのに2時間半かかり、そのピークの濃度も吸引時よりずっと低くなります。経口摂取すると肝臓で代謝され、デルタ9-THCがより精神活性作用の強い代謝産物に分解されます。その効果が抜けるには20~30時間かかります。

ですから例えば年配のがん患者の女性はディスペンサリーに行くと、店員にTHC入りクッキーの1/4だけを食べるように、と言われます。ところがクッキーを食べてもすぐに効果を感じられないので、しまいにクッキーを丸々1枚食べてしまうことがあります。そしてTHCを過剰摂取してしまった3日後に私に電話してきて「もう二度とやらない」なんて言うのです。

効果を感じるタイミングや持続時間をよりうまく管理したければ、吸引した方がよいでしょう。食べるもので管理したい場合は、摂取する回数を減らさなければなりません。オイルやティンクチャ-、チューインガムなどは成分の一部が口の粘膜からすぐに吸収されるので、吸引に近い効果の出方になります。そして残りを飲み込むと、経口摂取と同じように作用していくので、オイルやティンクチャーでは吸引と経口摂取の両方の利点が得られ、バランスがいいと思います。

―吸引とは喫煙のことですか?

喫煙または蒸気吸引のことです。うちではボルケーノ・ヴェポライザーという、花を加熱してその蒸気を吸引する機械を使っています。私は、いわゆるベイプペンは信用していません。ベイプペンではオイルを吸引しますが、オイルの吸引は肺に良くありません。

大麻の喫煙や吸引が健康に悪いという証拠はありません。肺に対してもです。2017年1月に報告された全米アカデミーズによる大麻ならびにカンナビノイドの健康に対する効果レポートによれば、大麻の喫煙は咳の増加以外に健康に対する害は見られなかったということです。また肺がんのリスクを下げたということです。

―アメリカでは大麻の合法化が進んでいるので、大麻を喫煙する人が増えれば肺がんの発生率は減ると思いますか?

それを知るのは難しいです。カリフォルニア大学ロサンゼルス校のドナルド・タシキン博士は大麻の肺に対する有害性を40年間かけて研究するためにNIDAから出資を受けましたが、タシキン博士の研究では有害性は何も見つけられませんでした。彼が行った別の研究では、1500人の咽頭がんや食道がん患者を調べたところ、大麻を喫煙した患者は過去に何も喫煙したことがない患者よりも肺がんになるリスクが37%低かったことが分かりました。

大麻に抗炎症作用や抗酸化作用があることが影響しているのでしょう。また大麻使用者の間では膀胱がんのリスクも低いようです。ですが、研究の指標となるランダム化プラセボ対照試験を大麻に関して行うことが難しいので、あくまで疫学的研究です。

インタビューのご協力ありがとうございました!

ドナルド・エイブラムス博士 プロフィール

ザッカーバーグ・サンフランシスコ総合病院 がん専門医
UCSF オーシャー統合医療センター 統合医療によるがん専門医
カリフォルニア州立大学サンフランシスコ校 臨床医学教授

統合医療によるがん治療のスペシャリストとして UCSF オーシャー統合医療センターに勤務。がん患者が治療計画の中に適切な補完療法を採り入れるための指導をしている。元々は HIV/AIDS 研究の第一人者であったが、同時に、心身療法、植物療法、医療大麻、漢方医療に用いられる薬草などを含む補完・代替医療についても学ぶ。医療大麻の健康に対する効果については研究を続けている。

オーシャー統合医療センターのほか、ザッカーバーグ・サンフランシスコ総合病院でも標準治療によるがん専門医として診察を続けている。

2003年から 2017年まではここで血液・腫瘍部門の部門長を務めた。
2004年にアリゾナ大学にて統合医療の特別研究員の課程を終了後、HIV患者の診察をやめ、統合医療によるがん治療により多くの時間をあてるようになる。

アンドリュー・ワイル博士との共著に、教科書『Integrative Oncology』がある(Oxford University Press 刊)。
2010年には Society for Integrative Oncology の会長を務めた。