マルタが正式に医療大麻を合法化

マルタが正式に医療大麻を合法化し、増えつつある、大麻の治療有用性を認識するヨーロッパ諸国に加わりました。3月23日にマルタ国会で最終回となった第三回読会が行われた後、薬物依存法(刑罰ではなく治療)に対する改正が施行されました。

この法案は、家庭医が患者に医療大麻を処方することを可能にします。保健所長によって管理カードが承認された後、患者は医師による処方箋があれば薬局で喫煙形式ではない大麻薬品にアクセスすることができるようになります。これまでのところ、医療大麻で治療する資格があるのは、慢性痛、多発性硬化症のけいれん、化学療法の副作用の3つの病態です。これはCBDのみの処方薬に関しても同じです。

新たな法案は、レリーフやマルタ・カンナビス・ソーシャルクラブといった大麻支援団体やペインクリニックによって歓迎されました。多くの人々が法案を賞賛していますが、一部の人は大麻を患者自ら栽培することを認めなかったとして政府を非難しています。

法案は、マルタにおける医療大麻生産を制御する別の法案に先立って施行されました。マルタ・エンタープライズは、マルタにおける医療大麻生産を開始するために5社の外資系企業に対して許可を与えたことを発表した、とタイムズ・オブ・マルタ紙が伝えました。このプロジェクトによって185の仕事が創出され、合計投資金は3000万ユーロです。5社のうち3社はカナダ企業で、残りの2社はオーストラリアとイスラエルの企業です。

マルタ政府は改正法案可決の承認を表明し、これからは大麻生産の管理に取り組みます。それが完了すれば、法的観点から見て、マルタにおける医療大麻業界がスタートする基盤が整ったことになります。

これによってマルタは、何らかの形で医療大麻を合法化したフィンランド、スペイン、ポルトガル、チェコ、オランダ、ギリシャ、ドイツに続く国となりました。

 

参考:LovingMalta