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マリファナ合法化支持を弱める要因とは?

      2017/11/27

前回はマリファナ合法化の支持を強める要因について解説したが、今回逆にマリファナ合法化の支持を弱める要因について解説します。
合法支持や不支持については、それぞれメリット・デメリットを考慮し、社会やあなた自身にとってどれくらいの利益があるかを考え、各々に出した結論と言えよう。

マリファナ支持の反対側の立場で考えなければいけない要因は、マリファナ禁止にどれくらいプラスの点があると考えているかである。現状反対を強く支持しているとしたら、その改正に賛成する可能性が少ないのは明らかだ。一般的に、マリファナの禁止を支持する人は、二つの大きな理由がある。

第一に、現行のシステムは、マリファナの入手を制限することによって、若者や大人がマリファナを使用するのを抑制している、と思っている人が多い。

第二に、マリファナの摂取は悪徳行為であって、使用する人は罰せられるか、少なくとも「依存症を治療するために」更生施設に送られて当然だ、と信じる人もいる。つまり薬物という認識を持っている。

この部分のマインドを変化させるのが一番難しい要因であることは間違いない。

この点は、マリファナ法改正に関する従来の論法も、「マリファナは酒よりももっと安全である」というメッセージにもとづいた議論も同じである。ある人が骨の髄まで反マリファナ派で、どんな代償を払ってでもマリファナの使用を防ぐことがあらゆる社会政策の最重要課題であると信じているとしたら、マリファナの合法化と管理システムを支持するよう説得するのは難しいでしょう。それでも、マリファナは酒よりも害が少ないということを理解すれば、反マリファナ感情を弱めることができるかもしれず、マリファナユーザーを罰したいという情熱が薄らぐかもしれない。

改正の悪影響を避けたいという欲求

マリファナ禁止論者は、頭の中の方程式のこの部分に影響を与えるためなら何でもあり、と考える。現状に加えられる変化はどんなものでも恐ろしいと思う人がアメリカには多いのを彼らは知っており、そのことを自分たちに有利に利用して、マリファナに課税し合法的に管理するようになれば数えきれないほどの悪影響が出る、と主張する。

そのような主張のすべてが、マリファナの合法化は社会に「悪循環をもう一つ加える」ことになる、という潜在的な懸念を引き起し、また深めるのに役立ち、マリファナはことのほか危険な悪である、という思い込みを強めるのである。

さらに悪いことに、マリファナ合法化の活動家たちは基本的に、議論の舵を敵に握らせてしまっている。禁止論者が「マリファナは悪だ」と言えば、合法化活動家は違うと主張する。禁止論者が「マリファナはゲートウェイドラッグだ」と主張すれば、合法化活動家違うと主張する。禁止論者が「マリファナの使用は社会を衰退させる」と言えば、合法化活動家がそんなことはないと主張する。ずっとこんな調子で物事が進んでいかない。たしかに、間違った作り話は反証できるかもしれない。改正派は日夜、さまざまな主張に反論を挙げている。だが、より大きな影響をもっているのはいつだって政府なのだ。

この堂々めぐりの議論をまとめると、マリファナは危険な悪習だと禁止論者が主張し、マリファナ合法化活動家がそれほどひどい悪習ではないということを証明するのに長い時間を費やしている、というのが現在の状況だ。だが、活動家がこうした非難に対する反証を挙げても、今でもマリファナを有害な薬物と見なし、合法化されれば使用する人が増えると懸念する有権者の気持ちをなだめる役には立たない。改正論者はただ、こうした恐れよりも、マリファナ法に対する反対意見のほうが強いことを願うのみである。だが、この問題にこういうやり方で取り組んでも、改正派は自分たちの仕事を不必要に難しくしてしまっているだけだ。これは日本も同じことが言える。

マリファナ合法化論争にアルコールという材料を放りこむことには二つの重要な利点があり、どちらも、マリファナ法改正によって起きるかもしれないネガティブな影響への不安をやわらげることができる。

その一つ目は、マリファナの害だと思われているものを、すでに明らかになっているアルコールの害との比較という枠組みの中に置くことによって、有権者にわかりやすい比較対象を与えることになり、マリファナがわかりやすくなる。こういう評価基準がないと、マリファナのことをよく知らない人は、マリファナはきわめて危険なものだと言う政府と、そうでもないと言う法改正論者の、どちらを信じたらいいのか知る術はない。マリファナをめぐるこれまでの議論はそういう環境で行われてきたのであり、その結果、改正論者は、マリファナが危険だとか危険でないとか、無益でいつ果てるともしれない議論をしてきた。そして、厄介者とみなされるケースがほとんどだ。

例を挙げれば、多くの改正論者は、20年以上かかってついにアメリカ人の過半数にマリファナが「ゲートウェイドラッグではない」と納得させたことを「料理」だと思っている。ではこの「勝利」によって活動家はどんなご褒美を得るだろうか? 次の10年間を、どんな薬物よりもマリファナで麻薬更生施設に入っているティーンエイジャーの方が多い、という主張の反証を挙げるのに費やすことができるではないか。

つまり、改正論者の反証がどれぼど理論的で説得力があろうとも、狂信的な反マリファナ論者はいつだって次の論点を用意して待ちかまえているのである。

アルコールを評価の基準として使えば、この追いかけっこは木っ端微塵になる。マリファナの害はもう、政府がけしかける悪夢のようなイメージをもとに、人々が頭の中で想像しなければならないものではなくなる。その代わりに人々は、有害さの物差しの上に一つの点を定めることができる。各自が決めるアルコールの位置である。そしてマリファナ法改正活動家は、マリファナが与え得る害はそれよりもずっと低いところにある、と主張することができるのである。
※このケースが日本に最適な方法かは明確ではないものの、反対派の物差しとなるお題を出すことは必要である。

一度この発想の転換が起きると、政府が言うところのマリファナの危険性に関する主張のほとんどは、まったくばかげたものに思えるようになる。マリファナの使用が精神疾患を患う危険性をほんのわずかばかり高める可能性は、毎年飲酒で死亡する人が3万5千人いるという事実と比較すると、大して恐ろしくは思われない。

日本の場合、2013年厚労省の調査によるとアルコール依存症は、男性95万人、女性14万、合計109万人にも及ぶのだ。

社会的損失
アルコールの飲み過ぎによる社会的損失は年間4兆1483億円に達する、という厚生労働省研究班の推計がある。 2008年のデータを基にした推計で、内訳は、肝臓病・脳卒中・がんなど飲み過ぎによる病気やけがの治療に1兆226億円。 病気や死亡による労働損失と、生産性の低下などの雇用損失を合わせて3兆947億円。 自動車事故・犯罪・社会保障などに約283億円。
そもそも日本では基礎データがとられていないために積算できない問題もあるし、家庭崩壊や子どもへの影響など金額に換算しにくい問題も多い。 この数字は日本のアルコール関連問題の全貌ではなく、ごく一部を金額に換算したものと考えてほしい。

同様に、合法化論争をこういう形で見てみると、政治家たちは、マリファナユーザーを処罰したいという自分たちの欲求を擁護するのがずっと難しくなる。マリファナよりずっと危険で、性的暴行やドメステイック・バイオレンス、その他の暴力行為を引き起す可能性がずっと高い薬物(アルコール)を使用する成人を逮捕し懲役に処すことにも同じように積極的でない限り、彼らの不公平さが恥ずかしいほどに明らかになってしまうからだ。

12月の時期に入れば忘年会などの行事でお酒を飲む機会が触れるが、同時に飲酒関連の事件が連日報道されることは毎年変わることないのだ。飲酒を悪と言っているわけではなく、摂取量をオーバーすることで引き起こされる危険性があることを伝えている。

マリファナについてわかりやすくなるということだけでなく、マリファナ合法化論争にアルコールとの危険度比較を論点として取り組むことにより、改正論者は「マリファナに課税して合法的に管理するようになれば、一般市民の全体としてのマリファナ使用率が数として上昇する」という反対派の主張に、もっと効果的に反応できるようになる。前述したようにこれは、ちょっとでもマリファナの利用率が高まる可能性があることを認めれば、それは悪影響だととられかねないのを恐れて、通常は改正論者が話題にするのを避けようとする点である。

この議論の枠組みを変えて、マリファナの合法化は「悪習慣を追加する」のではなく、気晴らしのためのもっと害の少ない代替手段を提供するのだ、ということをアメリカ市民に示せば、合法化論者は守勢にまわることなく使用率上昇の可能性について論じることができる。したがって、成人のマリファナ使用率が上昇する可能性は、現在のマリファナの使用率と比較されるのではなく、現在のアルコール使用率と比較されることになる。

現在「改正の悪影響」とされているもの(マリファナ使用の増加)を奨励するシステムを作ろうとするのではなく、改正論者たちは「現行システムの悪影響」(飲酒の蔓延)についての意識を高め、その流れを逆にするために戦うことになるのである。こうした言い方と中身の違いこそが、マリファナ合法化論争を最終的に改正有利に傾けてくれるものではないだろうか。

出典:マリファナはなぜ非合法なのか?

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