医療大麻認定疾患に頭痛症候群が追加される:コネチカット州

コネチカット州の医療大麻プログラムには、350万人が住む州内に19,000人を超える認定患者がいます。そしてその数は今後大きく増加しそうです。

医療大麻の使用条件を満たすとみなされる新たな疾患の組み入れを監督する医師会は、全ての難治性頭痛症候群を対象とするために頭痛関連疾患を総称としてリストを再定義しました。これまでのリストには、偏頭痛および三叉神経痛患者しか承認されていませんでした。この新たな分類により、頭痛治療として医療大麻の使用を認められる患者の幅が広がります。

また神経障害顔面痛も新たに承認されました。5年の歴史を持つコネチカット州医療大麻プログラムには、724名の医療専門家が登録されています。

医療大麻プログラムを管理する消費者保護省のミッシェル・シーガル長官が、この2つの疾患を承認しました。

「これら疾患を引き起こすのはさらに別の疾患かも知れませんが、これら疾患の多くは同じ類いの影響を患者に及ぼします。ですから、病態ごとではなく包括的に見ていく方が状況に合っているかも知れません。もしかすると私たちはより広範に疾患を調べる必要があるかも知れない考え方です」

医師会のアンドリュー・L・ソルナー博士はこの意見に賛同しました。「難治性の痛みを持つ頭痛症候群は無数にあるので、それぞれを議論して最終的に認定するよりも理にかなっています。それぞれを認定する場合はおそらく20程度になるでしょう。問題は、これらの深刻な症状に苦しむ患者に対してプログラムへのアクセスを提供するために、より包括的な条件を考え出すことができるかどうかでした」

最新研究では、大麻を使用する患者において頭痛の強度や長さが軽減されたことが分かりました。

「特に神経学的タイプの痛みに関して、この傾向は続くと思います」コネチカット州ウェスト・ハートフォードの麻酔専門医ジョナサン・A・コストは言います。

アメリカのオピオイド危機

現在 アメリカでは数百万人がオピオイド系鎮痛剤やその他処方薬に依存しており、過剰摂取によって亡くなったり投獄されたりしています。一方で、医療大麻プログラムの認定疾患に頭痛や神経学的顔面痛が追加されたことからも分かるように、医療大麻に優れた鎮痛効果があることは医学的にも明らかです。医療大麻は中毒性も極めて低いので、これらの依存性が高いオピオイド系鎮痛剤の代替薬として適切といえるのではないでしょうか。

日本の鎮痛剤事情

日本ではオピオイド系鎮痛剤はがん治療、手術後・外傷後の痛みなどに対して処方されますが、厳しく制限されているので乱用の事例は多くありません。日本ではボルタレンやロキソニン、イブプロフェンなど、非ステロイド系鎮痛剤が一般的で、使用者も多いですよね。ただこれらの薬は、胃に大きな負担をかける、など時に重度の副作用をもたらすことがあるので、特に長期的な摂取には注意が必要です。

残念ながら日本では医療大麻が合法化されていないので、医療大麻を鎮痛剤として利用することはできませんが、強力な鎮痛効果を持ちながらも精神活性作用がない大麻成分CBD( カンナビジオール)オイルなら日本でも合法的に購入・使用できます。また副作用も口の渇きや眠気が報告されている程度で、重度な副作用はありません。慢性的な痛みを抱えているけれど処方薬や店頭販売薬の副作用が怖いという方は、CBDオイルを代替薬として試してみるといいかもしれませんね。

参考:HighTimes