CBDオイル 大麻製品売上が3年以内に10億ドルに到達

ブライトフィールド・グループによる新たな報告によれば、ヘンプから作られたカンナビジオール(CBD)はたった3年以内に10億ドル市場になると予測されています。ブライトフィールド・グループは、ヘンプCBD売上額が2016年すでに1億7000万ドルに到達しており、今後5年間の年複利成長率55%によって10億ドル市場を達成すると推測しています。

ヘンプから作られたCBDは大麻に関連する精神活性成分のTHCを0.3%以下しか含まず、さまざまな病気の治療に使用されています。またCBDはヘンプオイルと呼ばれることもあり、ほとんど州ならびにインターネット上で販売されています。このため、大麻から作られたCBDよりも入手しやすいのです。大麻から作られたCBDの方がより効果的だと一部の使用者は考えていますが、これらは大麻が合法の州でしか販売されていません。

ヘンプの法的地位や、大麻ベースのCBDオイル製品と比べてなぜこれほど迅速に入手可能になったのか、などに関しては大きな混乱があります。2014年、農業法はヘンプを大麻とは異なると宣言しましたが、麻薬取締局(DEA)の姿勢ではヘンプはカンナビス・サティバ草から生じるので、規制薬物法(CSA)の分類に入るとしています。2004年、第9回巡回上訴裁判所でDEAはヘンプをCSAによって禁じる権利を持たないという判決を下し、ヘンプ産業協会は DEAに勝訴しました。メディカル・マリワナ社CEOのスチュアート・ティトゥス博士は次のように述べています。「この連邦裁判所の判決によって、メディカル・マリワナ社は他のヘンプ食品と同様に、ヘンプCBD製品を全50州ならびにインターネット上で販売・流通することが可能になりました」

昨年12月、DEAは大麻抽出物に関する条例を作成しました。これはCBDオイルを追求する取り組みだと多くの人が考えました。これは維持管理上のものであるとDEAは述べており、これまでのところ市場に200種以上ある CBD製品を追求する試みは取っていません。ヘンプCBD製品に対する需要は、大麻の購入が困難な州、特に中西部において最も強くなっています。トップブランドは、サンジャイ・グプタによるCNN番組で有名になったCWヘンプ社のシャーロッツ・ウェブです。

ブライトフィールドは、売上の64.5%がオンラインショップによるもので、次いで17.8%が大麻販売店によるものだと究明しました。大麻薬局は3番目で売上の9%、そのほか健康ショップや診療所が上位5つに入りました。大麻薬局所有者は大麻とヘンプ両方の製品を生産する製造者からCBDを仕入れる傾向にあるため、多くのトップCBD生産者が除外されています。オンライン・ブランドのトップ5は、CWヘンプ社、プラスCBDオイル社、ヘンプメッズ(RSHO)社、エリキシノール社、カンナズオール社です。

「この調査のなかで最も驚いた結果の一つは、現在どれほど多くの企業が営業しており、相当な収入を生む企業がどれほど少ないか、ということです」ブライトフィールドの調査部長ベサニー・ゴメスは言います。「実質的に誰もがヘンプに挑戦していますが、成功しているのはごくわずかです。オンラインで販売できるので簡単なように見えますが、伝統的なマーケティングに関する規制があるので、コア消費者とつながることや、製品と必要とする理由を伝えることが非常に難しいのです」

2016年トップ20ブランドの1企業あたりの平均年間売上額は210万ドルでした。しかし、一部のブランドは900〜1200万ドルというずっと大きな売上を出しています。CWボタニカルズ社によるCWヘンプは市場の7%を占めており、次いでCVサイエンス社によるプラスCBDオイルが5%となっています。それに次ぐ3つのブランド、エリキシノール社、メディカル・マリワナ社によるヘンプメッズ、ヘンプライフ・トゥデイ社によるカンナズオールは2%で同列です。この市場の分節が示すことは、市場の79%が比較上非常に低い売上の企業で成り立っているということです。

これらのCBDヘンプ生産者のうち少なくとも10万ドルを売り上げる株式公開会社はたったの3つである、とブライトフィールドは述べました。CVサイエンス社、メディカル・マリワナ社、ラグナ・ブレンド社です。CVサイエンス社は、バーム、カプセル、ドロップスを含むCBDオイル製品を生産しています。はじめはバルク・オイルを販売していましたが、消費者製品へと販売戦略を変更しました。メディカル・マリワナ社は、RSHO(リアル・サイエンティフィック・ヘンプCBDオイル)ならびに栄養食品やスキンケア製品を含むカンナウェイCBD製品シリーズを生産しています。ラグナ・ブレンド社が生産するイソドイル製品は、2017年3月に年度末を迎えた1年間28万2000ドルを売り上げました。

RSHO・CBD・アイソレート 1G(99%)

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RSHO・スペシャル CBD ブレンド 1G(380MG)

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メディカル・マリワナ社のティトゥス博士は次のように述べています。「カンナビノイドは、人体の最高レベルの健康と幸福をサポートする必須および不可欠な栄養素を提供してくれます。カンナビノイド欠乏は私たちの社会に蔓延しており、数多くの病気の要因となっています。母乳にはカンナビノイドが豊富に含まれていますし、『ランナーズハイ』は内在性カンナビノイドであるアナンドアミドの放出によるものです。アメリカでは30の州で医療大麻が承認されています。私たちは『流行は友人である』こと、大麻禁止の終焉は目前まで迫っていることを信じています」

ヘンプCBD生産者にとっての悪いニュースは、大麻ベースのCBDが合法化された場合、消費者はヘンプ製品より大麻製品を選ぶ傾向にあることです。また、娯楽用大麻を合法化する州が増えれば、医療大麻市場は縮小し、新たな生産者が参入してくるため、ヘンプCBD生産者はマーケットシェアの維持に集中しなければならなくなるでしょう。

 

出典:Forbes