CBDオイルを使う前に知っておきたい!カンナビノイドと薬の相互作用

CBDオイルを使う前に知っておきたい!カンナビノイドと薬の相互作用

薬物相互作用は有益になることも危険となることもあります。特に持病がある人はCBDオイルを日常的に摂取しても良いのか気になるところです。本記事では、CBDとTHCがどのように鎮痛剤やスタチン、抗凝血剤、インシュリンの効果を阻害または増強するのか調べた研究を紹介します。かなり専門的な内容なので難しいかもしれませんが、特に鎮痛剤や代謝疾患向けの医薬品を常用している方はCBDオイルを飲み始める前に確認しておくことをお勧めします。

目次

1.薬物相互作用

まずは主要ポイントをチェック!

  • ・THCとCBDは多くの一般的な医薬品と相互作用する。カンナビノイドはさまざまな薬剤の効果を減弱したり、増強したりすることができる。
  • ・THCとCBDを含む全医薬品の半数以上がシトクロムP450と呼ばれる酵素群によって代謝される。
  • ・カンナビノイドとその他薬の相互作用は、患者の生活の質を相乗的に改善しながら副作用を減弱するのに利用することができる。
  • ・カンナビノイド-オピオイド間の相互作用は優れた治療可能性を示す。
    THCがオピオイドの鎮痛効果を大幅に増強する一方で、CBDは離脱症状や依存性を抑制することにおいて最も有望である。

薬物間相互作用とは、複数の薬物を併用した場合に薬効が減弱されたり、増強されたりといった有害作用が起こることを指します。注意すべき薬物相互作用は、効果の減弱や有害作用の発生につながるような不利益な相互作用です。

薬剤間の相互作用は非常によく見られるもので、特に疼痛、糖尿病、高コレステロールのために薬物治療を受ける高齢層において顕著です。また高齢者は急速に医療大麻の使用するグループとなりつつあります。大麻は鎮痛における有効性が実証されています。また一部の植物性カンナビノイドはさまざまな代謝疾患向けに提案されています。ですから、大麻と医薬品が相乗効果的に作用する条件を利用しながらその悪影響を予測・予防するために、カンナビノイドがどのように一般的な医薬品と相互作用するのかを理解することが重要です。

薬物相互作用は有益になることも危険となることもあります。例えばオピオイドを増強する薬は鎮痛効果を強化するかもしれませんが、過剰摂取の可能性も高めます。もしくは2つ目の鎮痛剤がオピオイドの摂取量を下げ、耐性がつくのを遅らせたりその他副作用を軽減したりできる可能性があります。

しかし2つの薬剤の収束生理学的経路を全て理解するのは困難です。薬物間の代謝的相互作用を調べることは、一般的に薬物相互作用を予測する一つの方法です。すなわち、全ての医薬品の半数以上がシトクロムP450(CYP)と呼ばれる酵素群によって代謝されているので、カンナビノイドがどのようにCYPに作用するのか理解すれば、植物性カンナビノイドと薬物相互作用に関する優れた第一近似を得ることができます。一般的に、医薬品を代謝するCYPを抑制すると、医薬品の血中濃度が増加し、結果的に効果も毒性も高めてしまいます。しかし活性化合物に変えられるプロドラッグの場合、代謝の抑制は望まれる効果も副作用も低下させます。そして相互作用は、異なる薬によって抑制されたり活性化されたりします。このような複雑さから、正確な効果を予測するより薬物相互作用が起こる可能性を予測する方がずっと簡単なのです。

本レビューでは、鎮痛(オピオイド、その他非ステロイド剤、抗炎症薬)および代謝疾患(インシュリン、ワルファリン、スタチン)の治療という観点からカンナビノイドと薬物相互作用の可能性を記述します。心血管系におけるカンナビノイドの役割は非常に複雑なので、高血圧治療薬とカンナビノイドの薬物相互作用については取り上げません。

①エンドカンナビノイドシステムの基本情報

エンドカンナビノイドシステムは2つのカンナビノイド受容体CB1とCB2、内因性脂質アゴニスト、これらアゴニストを分解する酵素、そしてそれを細胞へ届ける輸送分子で構成されています。CB1は脳に最も多く分布するGタンパク質共役型受容体です。CB1の主な機能は、それぞれ神経伝達物質放出後のGABA作動性およびグルタミン酸作動性ニューロンを抑制することです。神経CB1は痛みを抑制し、恐ろしい記憶を消すのに必要とされます。

CB1は体に広く分布しており、特に肝臓や脂肪組織に多く見られます。肝臓や脂肪組織でCB1は脂肪の合成を促進します。CB2受容体は主に免疫系に分布しており、炎症反応を抑制します。疾患においては、過剰なエンドカンナビノイドのシグナル伝達が線維症やインシュリン耐性を引き起こすことがあります。線維筋痛症や自己免疫疾患はエンドカンナビノイド欠乏症と関連付けられています。

②シトクロムP450の基本情報

シトクロムP450(CYP)はさまざまな分子を酸化することで、分子をより水溶性にし、腎臓でろ過されやすくする非特異性酵素です。CYPは通常、肝臓に集中しています。非恍惚性大麻成分であるCBD(カンナビジオール)はマイクロモル以下の効力でCYP 1A1、2B6、2C9、2C19、3A4および3A5を阻害し、またCYP 2B10、2B13の活動を促進します。大麻の主な精神活性成分であるTHC(テトラヒドロカンナビノール)は同じように強力なCYP2C9の阻害剤であり、その他のCYPに対する阻害力は低いです。

これらのCYP酵素に代謝される薬剤は血漿濃度を変える可能性があるので、慎重に監視しなければなりません。CBDによる薬剤代謝における臨床的に意義のある変化は通常、ピュアなCBDを高用量投与した時に見られます。収束生理学的経路が原因で、相互作用が起こりやすくなります。

2. 鎮痛剤における薬物相互作用

鎮痛剤とは、痛みを緩和するために使用される薬です。麻酔薬とは異なり、意識の損失を伴わずに鎮痛効果を持ちます。主な種類としては抗炎症作用を持たないアセトアミノフェン、抗炎症作用、鎮痛作用、解熱作用の3つを有するNSAIDs(非ステロイド系抗炎症剤)、ケシから採取されるアルカロイドやその合成化合物などを元に生成されるオピオイド系鎮痛剤などがあります。ここではNSAIDsとオピオイド系鎮痛剤を取り上げ、カンナビノイドとの薬物相互作用を述べていきます。

①NSAIDs

非ステロイド系抗炎症剤(NSAIDs)は主にシクロオキシゲナーゼ2(COX2)を阻害することによって作用します。COX2はアラキドン酸およびエンドカンナビノイドからプロスタグランジンと呼ばれる炎症性脂質の一種を生成します。COX2を阻害することによってNSAIDsは炎症を軽減し、カンナビノイド受容体の活動を促進します。このエンドカンナビノイドシステムに対する促進作用は大麻との潜在的相互作用を示唆しています。NSAIDsは主にCYP2C9によって代謝されるので、THCとCBDはNSAIDsの代謝を低下させ、その副作用を増加させる可能性があります。

しかしエンドカンナビノイドシステム内の相互作用の方が重要です。THCもCBDも主要なエンドカンナビノイドであるアナンダミドのシナプス間濃度を高めることができます。COX2は膜結合性なので、THCとCBDの作用はエンドカンナビノイドの代謝におけるCOX2の役割を高める可能性があります。植物性カンナビノイドとNSAIDsは組み合わさることで、カンナビノイドのシグナル伝達における優加法的または相乗的効果を引き起こせる可能性があります。それに続くCB1およびCB2受容体の活性化は、鎮痛および抗炎症効果を拡大させます。要するにカンナビノイドはNSAIDsと相乗作用を起こしやすく、鎮痛効果を高める一方で胃腸への副作用を最小限に抑えます。

イブプロフェンはさらに直接的にエンドカンナビノイドのシグナル伝達を修正するようです。COX2の阻害に加えてイブプロフェンとその代謝産物は、アナンダミドを分解する主要な酵素である脂肪酸アミドヒドロラーゼ(FAAH)を阻害します。これら3つのメカニズムによるカンナビノイドのシグナル伝達の増強は、COX1の阻害によって起こるイブプロフェンの副作用を悪化させない傾向にありますが、その抗炎症および鎮痛効果を高めるはずです。残念ながらこの相互作用は研究著者の知る限り詳細に研究されておらず、鎮痛用NSAIDsと植物性カンナビノイドの併用を調べた研究はありません。

②オピオイド系鎮痛剤

オピオイド系鎮痛剤は非常に強力な鎮痛剤ですが、耐性、依存性、離脱症状を伴います。オピオイド系鎮痛剤は主に脊髄、脳、脳幹にあるμオピオイド受容体(μORs)に作用します。後者は過剰摂取時の呼吸抑制の原因です。一般的にオピオイド系鎮痛剤はCYP 3C4および2D6によって代謝されます。高用量のCBDはCYP3A4を通じてオピオイド系鎮痛剤と相互作用できますが、臨床的には目撃されていません。経口CBD(400-800mg)をフェンタニルとともに静脈内投与した際、副作用は増加しませんでした。THCが豊富な大麻の蒸気を吸引した際、モルヒネに関しても同じように副作用が出ませんでした。

内生的に、カンナビノイドとオピオイドはお互いを調節します。CB1およびμOR受容体は鎮痛シグナルを伝達するように二量体化することができます。脳幹におけるCB1受容体の欠如は、致死限界値に影響することなくオピオイド系鎮痛剤の鎮痛効果を高める可能性を示唆しています。言い換えれば、CB1アゴニスト(THCなど)はオピオイド系鎮痛剤の治療濃度域を拡大させることができます。また一部の研究によると、CB1のアゴニズムはオピオイド系鎮痛剤の中毒性も増強します。しかし最新の疫学データはこの懸念を低減させました。医療大麻法がある州における処方オピオイド系鎮痛剤の使用および過剰摂取死は大幅に減少しています。

最も有望なカンナビノイドとオピオイド系鎮痛剤の相互作用はCBDとオピオイド系鎮痛剤間にあります。CBDはおそらくドーパミンおよびセロトニン調節作用によって、合図に誘発されるヘロインを求める欲求を軽減します。CBDおよび比較的程度は低いがTHCは、μおよびδオピオイド受容体のネガティブ・アロステリック・モジュレーターです。つまりCBDやTHCはこれらの受容体においてオピオイド系鎮痛剤の活動を低下させます。THCもCBDも動物におけるオピオイド系鎮痛剤の離脱症状を減弱することができます。エンドカンナビノイドシステムに拮抗する、または増大させるという別の方法も、オピオイド系鎮痛剤の離脱症状および耐性の軽減に有望です。

カンナビノイドとオピオイド系鎮痛剤の相互作用に関する理解はまだ発展中ですが、臨床データはオピオイド系鎮痛剤代謝および中毒性における変化を最小限に抑えた、カンナビノイドとオピオイド系鎮痛剤の重要な相乗作用を実証しています。THCはオピオイド系鎮痛剤の鎮痛効果に最も相乗作用を与えるようです。一方でCBDは、離脱症状や耐性を軽減することに最も有望です。従ってカンナビノイドは痛みを抑制する一方で耐性、依存性、過剰摂取に関連するリスクを最小化しすることで、オピオイド系鎮痛剤を増強する傾向にあります。全ての相互作用がプラスであるわけではありませんが、将来性はあります。また劇的な問題も無さそうです。

3.メタボリックシンドロームにおける薬物相互作用

メタボリックシンドロームとは高血糖、高血圧、腹部肥満、脂質異常症のうち2つ以上の症状が同時に出ている状態のことを指します。状態が悪化すると動脈硬化を促進し、心筋梗塞などを起こすリスクが高くなります。症状が多岐に渡るため、さまざまな治療薬が使用されますが、ここでは血糖値の上昇を抑えるインシュリン、肝臓によるコレステロール合成を抑制するスタチン、血液の凝固を抑制するワーファリンを取り上げ、カンナビノイドとの薬物相互作用を述べていきます。

①インシュリン

カンナビノイドがグルコースおよびインシュリン感受性に影響することを示した有力な前臨床証拠があります。これは1型、2型糖尿病患者に深刻な影響を与える可能性がありますが、その効果は摂取したカンナビノイドによって異なります。インシュリン感受性はTHCなどの大麻の精神活性成分によって損なわれる可能性がありますが、CBDやTHCV(テトラヒドロカンナビバレン)といったカンナビノイドはインシュリン感受性を高める可能性があります。

CB1の活性化は、グルコースおよびインシュリン反応を軽減するフィードバックメカニズムの一部です。ごくわずかですが一部の研究ではそれと反対の効果が示されています。リモナバンというCB1アゴニストが肥満治療薬として短期間ヨーロッパで認可されていましたが、深刻な精神医学的合併症(うつ、自殺行動)を引き起こしたため、販売停止となりました。

しかし疫学データはこの外観を複雑化します。大麻使用はメタボリックシンドロームの全体的な軽減に関連しています。さらに大麻使用者における前糖尿病の有病率は増加しているにもかかわらず、一般人口と比較して糖尿病の発生率は変化も低下もしていません。これが抑制されない交絡因子によるものなのか、CB1活性化の効果が健康な人とインシュリン不感受性とで変化するのかは明白ではありません。エンドカンナビノイドシステムがインシュリン感受性を厳しく阻害するというよりも、インシュリン感受性を和らげる可能性があります。

②スタチン

スタチンは、肝臓のコレステロール生成における重要な初期段階であるHMG-CoAレダクターゼを阻害することでコレステロールの合成を抑制します。この効果は必ずしも低濃度のリポタンパク質特有ではありません。スタチンの代謝は本記事で述べた他の薬と比べて一般的ではありません。スタチンはCYP 3A4/5、2C8/9/19、2D6によって代謝されます。これは植物性カンナビノイドがスタチン代謝を変化させることができることを示唆しています。

シンバスタチンやロバスタチンといったプロドラッグは、代謝の活性化を必要とします。より親水性のスタチン(例:プラバスタチン)は、CYPによる最小限の代謝を持って腎臓によって排出されるので、これらのスタチンはカンナビノイドによる影響を受けない傾向にあります。カンナビノイドはコレステロール代謝、心疾患、ミトコンドリアの機能に関わっていることが知られているので、非代謝性の方法でスタチンと相互作用する可能性が高くなります。CB1活性化はHMG-CoAレダクターゼを抑制する可能性さえありますが、これはがん細胞においてのみ示されました。

スタチンと植物性カンナビノイド間の主な相互作用は、カンナビノイドの機能に対するものとなる傾向があります。コレステロール値はCB1受容体機能に密接に関わっています。CB1はコレステロールに対して複数の結合部位を持つので、シグナル伝達の複数の側面に影響します。コレステロール前駆体プレグネノロンは、CB1の活動を低下させます。コレステロールも同じようにCB1を阻害しますが、CB1をニューロン内の適切な部位に方向付けもします。後者の効果の方が優勢である場合、スタチンを摂取している患者においてカンナビノイド(特に精神活性カンナビノイド)の効果は弱ります。これは多発性硬化症、疼痛、悪液質、てんかん(すなわちCB1の活性化が重要である疾患)の治療に適しているでしょう。

しかし前者のコレステロールを阻害するCB1の効果が優勢である場合は、スタチンはカンナビノイドの効果を強化する可能性があり、結果として不安などの副作用を増加させます。これらの変化は、CB1受容体を直接活性化するTHCを摂取する患者において特に問題に直結します。またカンナビノイドは膜流動性および膜透過性における変化によって効果を発揮します。膜流動性および膜透過性はコレステロール値が低下すると確実に変化します。

カンナビノイドを摂取している患者がスタチン治療を始める場合は、効果的なカンナビノイド投与量が変化する可能性があると患者に注意するべきです(確立された“普通の”カンナビノイド投与量は存在しないことに注意してください。THCの投与量はおおよそ1mgから50mgまで変動する上、患者の疾患やTHCの精神活性性に関する耐性、体験、心地良さによって異なります。患者が有効なカンナビノイド投与量を見つけていた場合、スタチンはその量を増やすことも減らすこともあるでしょう)

③ワルファリン

抗凝血剤として幅広く使用されているワルファリンは、主にCYP2C9によって不活性化されます。CYP2C9における一般的な変異がワルファリンの活動を通常の半分以下に低下させるので、ワルファリン投与が困難となる可能性があります。2008年の報告書によると、ワルファリンを摂取する全患者の3/1以上が、最適な投与量が分かるまで緊急医療室に運び込まれています。THCとCBDはどちらもCYP2C9を阻害するので、ワルファリンの効果を増強します。これは事例研究においても前臨床研究においても実証されています。医師は、カンナビノイドとワルファリンの混合に慎重になるべきですが、ワルファリン投与量の軽減は副作用を防止するのに十分であるはずです。

4.カンナビノイド-カンナビノイド間の相互作用

カンナビノイド-薬物相互作用について述べるときに、“アントラージュ”効果と呼ばれる多くのカンナビノイドおよびテルペノイド化合物が相互作用する影響について触れないのは不適切でしょう。大麻は植物であり、薬ではありません。さまざまな品種(すなわち株)や栽培技術によって、大麻は非常に多様な組成や効果を持つようになりました。THCとCBDは互いの医療効果を高める一方で副作用を中和することが研究で明らかになっています。

CBDアイソレートは全草調合薬よりも治療濃度域が狭く、より高用量を必要とします。例えばGWファーマシューティカルズ社のエピディオレックスはピュアなCBD舌下チンキ剤で、特定の型のてんかんの臨床試験で検査されました。エピディオレックスは多くの患者において有効ですが、1日に体重1kgあたり5~50mgの投与量が必要となるため、約23kgの子供に対して最大1.2gのCBDが必要とされます。そのような高用量の場合、薬物相互作用が起こる可能性が高くなります。

比較すると大麻調合薬は通常1〜100mgのカンナビノイドを必要とします。いろいろな意味でアントラージュ効果は全体における薬物相互作用の縮図です。使用されている薬剤の詳細な理解がなければ、さまざまな化学物質が一貫性のない結果をもたらし、医学的有効性を低下させたり、副作用を増幅したりする可能性があります。もしくは薬物相互作用を互いの副作用を中和することに利用し、患者の生活の質を相乗的に改善することができます。

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