最近、電子タバコを吸う一部の人たちの間でVAPE(ベイプ)を選ぶ人が増えてきています。「禁煙できる」「リラックスできる」といったタバコの代替品として選ぶ人もいれば、海外では「医療目的で」ベイプを選ぶ人も!耳慣れないけれど健康に良さそうなイメージのベイプとは一体何なのか?ベイプで使用されるらしいCBDリキッドはCBDオイルとは違うのか?この記事ではCBDを摂取する方法の一つとしてVAPE(ベイプ)を徹底検証してみました!
目次
VAPE(ベイプ)とは?
ベイプとは、ヴェポライザーという専用器具を使用して液体または乾燥ハーブ、タバコ葉などを加熱し、発生した蒸気を吸引する電子タバコのことを意味します。燃焼させるのではなく成分を気化させる温度まで加熱して、その蒸気を吸うため、タバコ葉などを燃焼させた時に発生する有害物質を吸引することなく、楽しむことができます。
また類似製品であるIQOS(アイコス)やPloom Tech(プルームテック)などとは違って、加熱するEリキッドと呼ばれる液体にはニコチンが含まれないため、厳密に言えばタバコではありません。日本ではニコチン入りのリキッドを販売することが法律によって禁止されているので、日本でEリキッドを使用する場合は香料やCBDといった有効成分入りEリキッドを使用することになります。バイプには当然タールも含まれていません。
①電子タバコとは違うの?
ベイプでは電気の力でEリキッドを加熱して蒸気を発生させるので、電子タバコの一種と言えます。逆に、一般的に電子タバコと呼ばれているアイコスやグローは正式には加熱式タバコという表現の方が正しいようです。ただしどちらも電気の力を使用して対象物を加熱する点は同じです。
②ベイプの機能とは?
ベイプするためにはヴェポライザーという専用器具を入手しなければなりません。ヴェポライザーは充電式のバッテリー、アトマイザー、マウスピースなどの部品で構成されていて、アトマイザーの中にあるコイルがアトマイザーのリキッド(またはハーブ、タバコ葉)を加熱し、蒸気を発生させます。
ヴェポライザーには大きく分けて2つのタイプが存在します。
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・熱伝導式
ハーブ、オイルなどが入っているチャンバーと呼ばれる部分 を直接加熱します。加熱速度が速いのが特徴で、市場に出回っている大半のヴェポライザーが熱伝導式です。欠点は全体的に加熱ムラができやすいこと、燃焼が起こる可能性があることですが、熱対流式より安価で購入できます。
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・熱対流式
チャンバーの中に熱風を送って加熱します。満遍なく加熱することができるので、無駄なく蒸気化できる点が優れています。熱風で間接的に加熱するので、燃焼が起こることもありません。ベイプ方法としては優れていますが、熱伝導式より高価になります。
また形式としてはペン型ヴェポライザーが使いやすくて人気ですが、卓上タイプなどもあります。
③使い方
ヴェポライザーの使い方は至って簡単です。使用する前はまず説明書をよく読みましょう。
1.ヴェポライザーのバッテリーを充電する。
2.Eリキッド入りのアトマイザーをバッテリーに装着する。
3.バッテリーの横についている加熱ボタンを押す(吸引すると加熱が始まるタイプもある)。
4.ボタンを押している間、加熱されるので、発生した蒸気をマウスピースから吸引する。
購入時にEリキッドがすでに入っているものでも、自分で後から中のリキッドを補充したり交換したりすることができます。ヴェポライザーを長く使用するためには、定期的に器具の手入れをすることを強くおすすめします。
製造メーカーのヴェポライザー取り扱い説明書などがほぼ英語版です。そのため、ヴェポライザーを購入する際はアフアーケアがしっかりしたお店から購入するのが無難です。
2.CBDリキッドとは?
ヴェポライザーで使用する液体はEリキッド、Eジュース、ベイプジュースなどと呼ばれ、さまざまな香りや成分が入った多様なEリキッドが存在します。種類豊富なEリキッドを楽しめるのもベイプの利点です。ここで取り上げるCBDリキッドは、大麻の中に含まれる80以上のカンナビノイドの一つで精神活性作用を持たないカンナビジオール(CBD)を含むEリキッドのことを指します。取り扱い店舗によっては、ヴェポライザー補充CBDオイルなんて言い方をしている場合もあります。
①構成成分
Eリキッドは、主にプロピレングリコール(PG)と植物性グリセリン(VG)をベースにしてできており、そこにCBDや天然または人工の香味料などが添加されています。
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・プロピレングリコール(PG)
乳化剤、保湿剤などとして使用される食品添加物の一種で、医薬品や化粧品などにも使用されています。無味無臭で透明の液体です。
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・植物性グリセリン(VG)
植物原料(ヤシ油、パーム油)から製造したグリセリンのことで、保湿性が高いため化粧品や医薬品に多く使われています。またほのかな甘みを持っているので甘味料としても使用されることがあります。
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・カンナビジオール(CBD)
大麻草やヘンプに含まれるカンナビノイドの一種。THCとは異なり精神活性作用はありません。
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・その他成分
バニラからチョコレート、アップル、チーズケーキまで多種多様なフレイバーや香りがついたEリキッドがあり、それぞれ香味料や調味料が添加されています。
②PGとVGの違い
PGもVGもそれぞれ乳化剤、添加物のキャリアーとして使用されていますが、多くの場合はこの2種類が両方含まれており、その割合はさまざまです。
喫煙時のような喉へのキック感が欲しい場合は、PGの割合が大きい方がキック感を楽しむことができます。逆に吸引した時の喉の感じがなめらかな方がいい場合はVGの割合が大きいものが良いでしょう。また煙のような濃い蒸気を吐き出したい場合もVGの割合が多ければ多いほど、濃くてたくさんの蒸気を吐き出すことができます。
PGはVGよりも保湿性が高いので、より長期間保管できます。
③効果・効能
CBDリキッドに含まれるCBDには、数多くの効果・効能があります。
- ・抗炎症効果
- ・抗不安効果
- ・抗痙攣効果
- ・鎮痛効果
- ・神経保護効果
- ・抗酸化効果
- ・抗ニキビ効果
- ・制吐効果
人間の体内には、睡眠、血圧、食欲、免疫反応などの生理機能を調節するエンドカンナビノイドシステム(ECS)という機能があります。人体には、大麻に含まれるカンナビノイドに似ているエンドカンナビノイドという化学物質が存在し、カンナビノイド受容体と結合してECSに働きかけています。つまり植物性カンナビノイドであるCBDも自然に体内のシステムに受け入れられ、さまざまな効果を引き起こすことができるのです。
④CBDリキッドは吸引しても安全なの?
CBDリキッドに使用されている主成分PG、VG、CBDの安全性について調べました。
PGは約70年にわたって化粧品から食品まで使用されてきた物質です。これまでのところ、人体への悪影響は報告されておらず、安全であると考えられています。米国食品医薬品局(FDA)はPGに関して、安全食品認定しています。また日本化学物質安全・情報センターでも、2年間にわたりPGを継続投与したラットにおいて悪影響が現れなかったと報告しています。一方、長期的に使用すると稀にアレルギーを引き起こす可能性が指摘されています。
VGもFDAによって安全食品認定されており、さまざまな食品、医薬品、化粧品に使用されています。ただし、PG、VGで認定されている安全性は経口摂取、経皮摂取した場合の安全性なので、ヴェポライザーで使用する時のように高温に加熱した場合の安全性は保証されていません。PGは加熱された際に発がん性物質のホルムアルデヒドが発生する可能性が指摘されていますし、VGも加熱されるとアクロレインという毒性の高い物質に変化することが知られています。
これまでの研究では、VGをヴェポライザー製品に用いてもアクロレインの生成は見られていません。ヴェポライザーが普及し始めたのはごく最近のことなので、まだ長期的な使用による影響は分かっていないのが現状ですが、ヴェポライザーを使用したい方はこういった事情を分かった上で、使用する・しないを決めると良いでしょう。
CBDは副作用がほとんどないと言われているカンナビノイドです。報告されているのは、眠気、浮遊感、低血圧、口の渇きなど比較的な軽度な副作用です。ただし、薬が肝臓で代謝されるのを阻害する作用があるので、持病で服用している薬がある方は注意が必要です。摂取する前に医師に相談しましょう。
⑤どんな人が向いているの?
有効成分(ここではCBD)を蒸気で吸引するのが特徴的なベイプ。どんな人でもベイプを楽しむことができますが、その特性ゆえに特に恩恵を得られる人がいます。
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生体利用効率(バイオアベイラビリティ)
摂取した薬(成分)が全身の循環血液に到達する割合のことを意味します。CBDの生体利用効率をみたとき、経口では6〜15%、舌下投与は約35%、吸引では約40%の生体利用効率があると言われています。したがってヴェポライザーを利用して吸引する方が吸収率は高くなり、少ない量で大きな効果を感じることができます。また、吸い込んだ蒸気は肺で直接血流に取り込まれるので、迅速に効果を感じられます。
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迅速に効果を得たい人にぴったり
「迅速に効果が感じられる」「少量で効果が出やすい」という特徴は、具合が悪かったり緊急な対応が必要だったりする際に重要なポイントです。てんかん患者が発作を起こしたとき、不安障害患者がパニックや不安の発作を起こしたときなどは、即効性のあるベイプでCBDを吸引するのが適していると言えます。また急に強い痛みを感じる症状が出る場合も、ベイプを使用すると即時緩和させやすいです。そのほか、化学療法の副作用や病気が原因で吐き気がひどく、薬を経口摂取するのが困難な場合も、蒸気の吸引なら自然にできるので、こういったケースにおいてもベイプは優れた摂取方法と言えるでしょう。
⑥選び方
多くのメーカーがさまざまなタイプのCBDリキッドを発売しているので、最初はどれを選んだら良いか分からないかもしれません。そこで品質の良いCBDリキッドを選ぶために、いくつかのポイントを紹介します。
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・ベイプ用であるか
ベイプ用ではない通常のCBDオイルは、多くの場合ヴェポライザーに応用できないのでご注意ください。逆にほとんどのCBDベイプオイルは経口・舌下摂取することができます。
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・Eリキッドが均質であるか
オンラインショップで購入する際は確認することができないかもしれませんが、CBDリキッドが容器の中でちゃんと混ざっているか、分離していないか確認すると良いでしょう。分離していると吸引したときに摂取できるCBD量が不均等になってしまいます。
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・ラベルの成分表記を確認する
自分の体内に取り入れるものに関しては、どんな成分が含まれているのか確認しましょう。CBDリキッドの成分は上記の通り、主にPG、VG、CBDですが、この他にもエッセンシャルオイルや香味料が含まれている場合があります。できるだけ人工添加物よりも自然添加物が入っているものを選びましょう。
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・第三者機関で検査を受けているか
各メーカーの製品が、第三者機関によって品質チェック検査を受けているかを確認してください。こういった検査では、CBDなどの成分が含まれる割合のほか、残留農薬や重金属、カビなどが含まれないかチェックします。ヘンプメッズ社やエンドカ社などの良心的なメーカーは、各製品の検査結果をウェブ上に公開しているので、製品番号で検索をかけて確認することもできます。
⑦CBDリキッドの作り方
CBDリキッドは日本でも合法的にオンラインショップで購入することができますが、自分でも簡単に入手できる成分で構成されているので、自作することも可能です!ここではCBDリキッドの簡単な作り方を紹介します。
CBDリキッド10mlの作り方(CBD濃度5%)
【材料】
プロピレングリコール(PG)
植物性グリセリン(VG)
CBDアイソレートまたはクリスタル
(お好みの香味料またはエッセンシャルオイル)
【レシピ】
1. 8mlのPGをビーカーに入れる
2. CBDアイソレートまたはクリスタルを500mg測り、ビーカーに入れる
3. 2をよく混ぜてからガラス小瓶に移し、さらによく振る
4. CBDがPGに完全に溶けるまで約6時間待つ
5. 2mlのVGをガラス容器に加える
6. 5の時点でCBDリキッドが完成!
7. フレイバーを楽しみたい方はお好みのエッセンシャルオイルや香味料を添加する
*ペパーミントオイル、オレンジオイルやバニラエキストラクトなどがオススメです。
*このレシピではPGとVGの割合を8:2で作りましたが、5:5、4:6などの割合でもOKです。PGとVGの特徴を踏まえながら、自分が好きな割合を見つけてください。
3. メリットとデメリット
CBDリキッドをヴェポライザーで吸引するベイプ。そのメリットとデメリットには一体どんなものがあるでしょうか?
メリット
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・合法
CBDは大麻・ヘンプに含まれる成分ですが、日本に入ってきているCBD製品は大麻・ヘンプの茎から抽出されているため、大麻禁止法に抵触しません。このため合法的に購入・使用することができます。
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・喫煙より無害
タバコの煙には200種類以上の有害物質が含まれ、発がん性物質だけでも50種類以上含まれていると言われています。これにはタバコ葉を燃焼温度(約232℃)まで加熱したことで発生する物質が含まれます。ベイプではEリキッドなどを気化させる温度(160〜180℃)までしか加熱しないので、喫煙よりも有害物質は大幅に少ないのです。
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・即効性がある
ベイプでCBDを吸引すると生体利用効率が約40%と非常に高く、また経口摂取と違って消化器官や肝臓を経由せず直接肺で血流に取り込まれるので、少量ですぐ効果を感じることができます。
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・匂いや(CBDの)味がしない
ベイプで発生するのは煙ではなく蒸気なので、服や髪に匂いがつくことがありません。嫌煙家の人前でもベイプすることが可能です。またCBDはオイルなどで経口摂取すると独特な草っぽい味がしますが、EリキッドをベイプしてもCBDの味はしません。むしろさまざまなフレイバー付きの製品が多いので、フレイバー自体を楽しむことができます。
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・摂取量をコントロールしやすい
ベイプは吸引してから数分以内に効果を感じられるので、吸引しながら効果を確かめ、吸引する量・回数を調節することができます。また1日を通して小分けに吸引し、体内のCBDレベルを維持することもできます。
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・コスパがいい
ベイプではより少ない量で大きな効果を得ることができるので、CBDリキッドや乾燥ハーブを長持ちさせることができます。結果的にコストパフォーマンスが良くなります。
デメリット
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・初期費用がかかる
ベイプを始めるには、まずヴェポライザーやベイプ用のCBDリキッドなどを一式購入しなければなりません。このため経口摂取できるCBDオイルなどよりも初期費用が高いように感じられますが、上記の通りコストパフォーマンスは良いので、長期的に見れば大きな問題ではありません。
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・安全性の不確かさ
CBDリキッドに使用されている成分は概して安全な成分が多いですが、上記のように加熱すると有害物質に変わる可能性があります。そうなった場合でもタバコの喫煙よりは安全性が高いですが、アレルギー体質の方や神経質な方は避けた方が良いかもしれません。
4.初めての人におすすめのベイプ製品
ヴェポライザーをネットで検索すると、さまざまな製品が出てきますが、中には葉タバコ専用のものがあるので注意してください。葉タバコ専用のヴェポライザーでCBDリキッドを吸引することはできません。
初めて購入する際は、ヴェポライザーの機器と一緒にすぐ吸引できるリキッド付きのものが便利です。CBDオイルの正規代理店Hemp Naviが販売しているヴェポライザーセットでは、特別企画として補充CBDオイルタンクがサービスでついてくるので、とってもお得です。使用しているのは中国の老舗ヴェポライザー製造会社カンガーテック社のものであり、CBDリキッドはアメリカの優良CBD企業ブルーバード・ボタニカルズ社というのも安心でうれしいですね。
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