医療大麻は安全なものなのか

医療大麻は本当に安全であるのか?

近年医療大麻に関する研究は日々行われてはいるが、医療大麻の研究はまだ初期段階であることは変わりはない。
しかし、大麻は多くの合法薬・非合法薬よりも安全であることが証明されている。

CBDオイルに関しても副作用もなく、安全に使用できるのだ。
例えば、米国疾病予防管理センターによると米国内でタバコ喫煙による死者は毎年48万人いる。
お隣のカナダでは毎年約4万人がタバコ喫煙が原因で死亡している。
アルコールは毎年約8万8千人の米国人と毎年約6700人のカナダ人を死に至らしめている現状がある。
しかし、大麻には致死量がないことが確認されているのだ。

ブルーメナウアー米国下院議員によると、最も最近の大麻の過剰摂取による死亡例はここ5年以内確認できていないにもかかわらず、アメリカでは薬物のスケジュールIに登録されており、スケジュールIIの覚醒剤よりも危険な薬物と認定されている。
薬物へのゲートウェイとも言われている。

これに対して、アメリカ国家薬物取締政策局副局長のマイケル・ボッティチェは自身の知る限り、大麻の過剰摂取による死亡例はひとつも確認されていないと証言している。
にも関わらず、曖昧な言い逃れと正確に答えられないという姿勢自体が若者がプロパガンダを信用しなくなっている要因の一つだという。

専門家がハッキリと覚醒剤は大麻よりも有害であるという見解を示さなければいけないのだ。
ドラッグ政策を決定する副局長でさえこの質問に答えられないのであれば、どうやって若者に正しい判断ができるのだろうか。
そのことが正しいドラッグ教育の妨げのひとつになっているのではないではないかとブルーメナウアー米国下院議員は言う。

大麻喫煙の研究

大麻の安全性は多くの研究により確認されており、多くの場合、大人にとって有益である。
ただし、一部の研究によると18歳以下の大量摂取は知能低下につながることがあるという報告がされている。

例えば、ニュージーランドのオタゴ大学の研究によると日常的に大麻を使用するティーンエイジャーに長期にわたる知能指数の低下が見られた。
千人以上を対象とした試験では、13歳で被験者を調査し、38歳で再び調査したところによると、18歳以上から大麻を喫煙し始めた被験者には知能の低下は見られなかったのである。

更にノースウエスタン大学が行った97人の青少年を対象とした研究では、大量喫煙者の記憶に障害がでることもある。
但し、これは16歳から17歳の子供が3年にわたって記憶を低下させるために毎日吸った場合である。
16歳未満で大麻を喫煙し始めた人と16歳以上で大麻を喫煙し始めた人には、大きな差があるとされている。

では何故そのような現象が起こるのか?

これが早発性・後発性と呼ばれるものである。
脳内スキャンの結果によると早い時期に大麻を吸い始めた人は、脳の白質、つまり脳内のコミュニケーションを司る情報伝達の高速道路のような部位に障害がでることもある。
もしかすると白質の導電性に差異が生じる可能性があるかもしれないと判断される。

つまり、大麻を早期に使用すると白質の高速道路が乱れる可能性があるかもしないということである。
しかし、これはさほど驚くことではなく、私たちは発達中の脳については多くを知らないのが現状だ。
脳の成長期は、非常にデリケートな時期であり、ドラッグの摂取はよくないだろう。

異なる研究結果も示唆されている

他の研究によると、大麻は発達中の脳に全く害を与えないと報告されており、カルフォルニア州立大学サンディエゴ校が実施した92人の青少年を対象とした研究によると、飲酒と違い、大麻が脳組織を損傷することはなく、脳内スキャンによると16歳から20歳の被験者のうち、週に少なくとも2回、5杯以上飲む人は白質の脳組織が減少したと報告されている。
これは記憶、集中力、判断力を低下させる可能性があるということである。
大麻使用者の脳内スキャンではこのような傾向は発見されていない。

カルフォルニア大学サンディエゴ校の16歳から19歳を対象とした研究では、大麻は脳をアルコール暴飲による損傷から保護する可能性がある。
このような研究結果は、大麻について更なる研究が必要な事を暗示している。
大麻に関する法律が緩和されれば、もっと多くの研究者がこの植物に取り組み、その可能性を最大限に生かせることであろう。