CBD・カンナビジオールには鎮痛効果から抗不安作用、抗けいれん作用まで数多くの効能を持ちますが、花粉症やアレルギーに対しても効果を発揮するのでしょうか?
本記事では、CBDと花粉症の関係についてあらゆる角度から検証してみました。
目次
花粉症とは何か?
花粉症とはスギやヒノキなど植物の花粉が原因となって起こるアレルギー疾患の一つです。くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみ、喉のかゆみ、微熱などの不快な症状が出るのが特徴です。原因となる花粉はスギやヒノキの他に、ブタクサ、イネ、ヨモギなど約50種類あります。現在、日本人の約25%が花粉症だと言われています。
①花粉症が起こる仕組み
花粉症の症状が起こる仕組みです。花粉症ではない人の場合、リンパ球が花粉を侵入者として認識していないという違いがあります。
- 花粉などのアレルゲンが花や目から入ってくると、体はまずそれを受け入れるかどうかを決める
- リンパ球が花粉を侵入者と認識すると、花粉に対してIgE抗体と呼ばれる抗体を作る
- IgE抗体は肥満細胞に結合する
- 再び花粉が体内に侵入すると肥満細胞の表面にあるIgE抗体に結合する
- 肥満細胞からヒスタミンなどの化学物質が分泌され、花粉を体外に排出しようとする
- このために鼻水、くしゃみなどの症状が発生する
②花粉症の治療
花粉症の治療は症状によって異なります。また症状が軽いうちから治療を始めると、花粉量が増えた後の症状が軽くなり、また発症時期を遅らせることができることが分かっています。
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目の症状
抗ヒスタミン作用を持つ点眼薬が主な治療薬です。症状がひどい場合はステロイド点眼薬を使うこともあります。
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鼻の症状
抗ヒスタミン薬などの経口薬が処方されます。症状がひどい場合は、ステロイド薬やロイコトリエン拮抗薬、点鼻の血管収縮薬などが処方されます。
CBDと花粉症
CBDが体に作用する仕組み
大麻やヘンプに含まれるカンナビジオール(CBD)は、私たちの体内にあるエンドカンナビノイドシステムと相互作用します。エンドカンナビノイドシステムとは、体内にもともと存在するエンドカンナビノイドとカンナビノイド受容体(CB1、CB2)で構成されるネットワークで、睡眠、疼痛、食欲、気分などのバランスを調節してくれます。
CBDの有効性を示す研究
脳内のCB1受容体に対する刺激はアレルギーや皮膚疾患の調整に有効である可能性が、ジャーナル・オブ・アレルギー・アンド・イミュノロジー誌に発表された研究で指摘されています。CB1受容体の刺激および抑制は脂肪細胞活動に直接的に関係しています。
プルマトリー・ファーマコロジー&ファーマシューティカルズ誌に掲載されたモルモットを使った研究では、カンナビジオールが卵白によって引き起こされた気道障害を軽減したことが分かりました。卵白は脂肪細胞誘発物質およびヒスタミン遊離促進物質として知られています。つまり卵白によって引き起こされた炎症やヒスタミン反応をCBDが軽減したということを示しています。
またバイオケミストリー誌に発表された研究では、CB1受容体のカンナビノイド刺激が、脂肪細胞がヒスタミンを血流に放出するプロセスである脂肪細胞脱顆粒を阻害したことが分かりました。
CBDの抗炎症作用
CBDには強力な抗炎症作用があることが、複数の研究で明らかになっています。花粉症では花粉によって目や鼻、喉、肌に炎症が起きることがあるので、CBDはこれらの炎症反応を抑制するという側面でも有効であると言えるでしょう。
花粉症に効く食べ物
花粉症に効果があると言われている食べ物には以下のようなものがあります。はちみつにCBDオイルを混ぜたり、生姜を入れたはちみつ湯を作ったり、レンコンをすりおろして味噌汁に入れたり、色々アレンジしてみると良いでしょう。
・はちみつ(特に地元産)
・玉ねぎ
・りんご
・カモミール
・生姜
・ターメリック
・レンコン
花粉症対策
花粉症になってしまったら、一番の対策は花粉を取り込まないこと!花粉を避けるためにできる対策をリストアップしました。
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・鼻の穴の周りにワセリンを塗る
ワセリンに花粉がくっついて鼻の中への侵入を防ぎます。
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・外出時はマスクやサングラスをする
花粉との接触・吸い込みを可能な限りブロックします。
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・帰宅後はシャワーを浴びる
体に付着した花粉を洗い流します。
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・衣服やシーツなどをこまめに洗濯する
花粉は衣服や寝具にも付きます。洗濯して花粉を洗い流しましょう。
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・洗濯物は屋内に干す
屋外に干すと干している間に花粉が洗濯物に付き、逆効果です。
・窓を閉める
花粉の季節はできるだけ花粉を取り込まないように窓を閉めましょう。
まとめ
花粉症は一日中鼻水やかゆみなどの症状に悩まされる不快なアレルギー疾患です。一度かかってしまったら、しっかり花粉対策をした上で、CBDオイルやその他花粉症に効く食べ物などでセルフケアしましょう。症状がひどい場合は医師に相談し、必要な治療を行なってください。