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CBDが多発性硬化症の治療に有効~テルアビブ大学の研究調査より~

      2017/12/01

常々カンナビジオールが多発性硬化症にもたらす効果を取り上げてきました。さらに研究が進んだことにより徐々にメカニズムを解明できる可能性が高くなっているようです。イスラエス・テルアビブ大学の研究調査を実施した報告をまとめました。

多発性硬化症への新たなアプローチ

多発性硬化症とは炎症性疾患のひとつであり、免疫系が神経系を攻撃することで発症します。その結果、動力的、肉体的、そして精神的な問題にも波及します。この疾患については未だ完全に解明されておらず、その原因や治療法についても明確に分かっていません。

神経免疫薬学ジャーナルで新しい調査が、テルアビブ大学のミリアム―シェルドンGアデルソンセンターの中毒性疾患生物学およびサックラー医学部の研究者らにより発表されています。エバ・コゼラ、アナ・ユクナット、ネタ・リマーマン、そしてツビ・ヴォーゲルの各博士たちである。

炎症を抑制

博士らが発見したのは、大麻草に含まれる化学成分が、脳および脊髄の炎症を防止するという効果だ。マウス実験では、多発性硬化症に類似した疾患の治療にこの大麻草成分を用いて、大脳および脊髄の炎症を防止することができたと伝えています。

「炎症というのは体における、自然な免疫反応のひとつなのですが、多発性硬化症のようなケースでは、治療は手に負えないものになります」

そう述べるのがコゼラ博士である。

「今回の研究でわかったことは、大麻草から分離された成分が、神経系と、その機能を保護すべく、炎症反応を抑制するということでした」

ワイツマン科学研究所の研究者も、共同執筆者として研究に参加している。

イスラエルのカンナビノイド研究史

イスラエルは、大麻草研究のパイオニアとしては世界一の国です。

世界中に存在する植物と、その成分の科学調査を行ってきた。なんといっても1964年のメコーラム博士とガオニ博士の功績は大きい。テトラヒドロカンナビノール―通称THCの発見がそれである。

このTHCの発見から、大麻草が固有に含有している、生物学的作用を持つ約70もの成分を特定した。「カンナビノイド類」の発見である。

カンナビジオールの効果

今回の新しい実験に加わったツビ・ヴォーゲル博士も、まさに90年代からイスラエルでカンナビノイド研究を行ってきた一人です。

テトラヒドロカンナビノールの他に、大麻草が含む最も豊富で強力なカンナビノイドがCBD、つまり「カンナビジオール」である。

かく論争の的となってきたTHCが持つ精神作用の影響を全く持つことなく、薬効的作用を提供するのがこのCBDだ。

2011年の研究においては、CBDが脊髄で神経細胞を覆う髄鞘を変化させ、免疫細胞を防御することが観察された。それにより、マウスの体内に起こっていた多発性硬化症のような病状を治療することをサポートすることがわかったのです。

カンナビジオール(CBD)と多発性硬化症の関係性

運動の回復が起こる

マウスの身体に多発性硬化症的症状を誘発し、部分的に手足を麻痺させ、CBDの注射を行った。すると、マウスは運動を回復し、反応を起こしたのである。まず初めに、尾をピクピク動かし、それから足を引きずることなく歩き始めたのだった。

これにより、CBD治療を行ったマウスの脊髄が、CBD治療をしていないマウスの脊髄よりも炎症が少ないことに研究者らは注目したのです。

ヒトの多発性硬化症ケースに高い期待

最新の研究で試みられたのが、次のようなものであった。CBDとTHCの抗炎症作用が多発性硬化症に起因する炎症治療に用いられた場合、免疫系統にはどのように影響するだろうかという実験です。

研究者らは、特に脳と脊髄に着目し、罹患したマウスから免疫細胞を取り、CBDとTHC、それぞれを用いて治療を試みた。

その結果、まず両者ともに免疫細胞は少々の炎症性分子を生産した。

特にインターロイキン17またはIL-17と呼ばれる分子であり、これは非常に多発性硬化症の症状に関係している。神経細胞とそれを覆う髄鞘に有害な分子なのである。

CBDとTHCの存在が免疫細胞が炎症性分子の生産を誘発するのを抑制し、脳と脊髄に達して、損傷を与える分子の能力を制限するのだという結論に、研究者らは至ったのだった。

規制の緩和が課題

ヒトの多発性硬化症を治療するにあたり、カンナビノイドの効果を証明するには、まだまだ更なる研究が必要であると言える。しかしながら、一方で、望みがあると、研究者らは言う。

ほとんどの国において、多発性硬化症の症状(痛みと筋肉のこわばり等)の治療処置にCBDやTHCを用いることは、規制されている。

「大麻草というのは、賢明な方法で使われるなら、本当に大きな可能性を秘めているのです」

こう言うのはコゼラ博士だ。博士はモルヒネのようなケシ由来のアヘンの研究をしてきた。

「今の我々は、大麻草がどう作用するのかを理解し始めた段階にいるのだと思います。」

カンナビノイド成分が私たちの体にどのように作用し、効果があるのが徐々にではあるものの解明されつつあります。このような研究が世界各国で行われることにより、多くの多発性硬化症で苦しんでいる方たちの手助けになり、特効薬となりうる日が必ず来ることでしょう。

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