マリファナとは一体なんなのか?

マリファナとは?

大麻草の植物を連想するとおそらくマリファナという言葉が思い浮かぶ人が大半だろうと思う。大麻草という植物は、何千年も前から神事などに使用されたり、陶酔のために使用されてきたという歴史がある。大麻草は薬物であると9割以上の方が連想し、マリファナを摂取した途端人格が変わり、暴力的になるなどの個々のイメージが抱く。

しかし、医学雑誌(2008年)に掲載された総説によれば、マリファナの成分とその人体に与える影響を分析した研究や論文は、1万7千点以上が公表されている。近年は医療用大麻の解禁などがあり、研究数は急速に増している。マリファナは人間にとって、最も研究され、広範に使用されている植物の一つであることが伺える。

マリファナには、非常に長い間、詳細に記録されてきた歴史があるにも関わらず、多くの人が大麻草のもつ効果や薬効については知らないのだ。

マリファナの品種について

マリファナというこの言葉はもともとメキシコからきたもので、大麻草には三種類の品種が存在する。

1.カナビス・サティバ(丈が高く、茎が長い)
2.カナビス・インディカ(丈が短く、葉がふさふさしている)
3.カナビス・ルデラリス(主にロシアと東ヨーロッパ地域に見られる大麻の野生種)

大麻草という言っても上記の種類があるのだ。

古来から大麻草のいろいろな部位を多様な目的で使用してきたという歴史がある。マリファナが精神活性薬として使われるということはほとんどの人が知っているが、大麻草の種類によっては、種や茎を含むほとんどの部位には、精神活性成分は事実上含まれていないこと、だがそれ以外のさまざまな利用法があるということを知っている人はとても少ない。

たとえば、すりつぶした大麻草の種子に含まれる必須アミノ酸と必須脂肪酸は、他に類を見ないほど数値が高くてバランスがとれているのだ。日本の厚生労働省が推奨するバランスを完璧までな比率で配合されている。
近年はスーパーフードとして、ヘンプシードオイルが人気を集めているのは周知の通りである。

欧米を中心に大麻草の茎や種子から精製されたCBDオイルが重篤な疾患に効果があったなどの報告もされているなど、栄養サプリメントとしても手軽に摂取できる時代になっている。大麻草の茎や種子には陶酔感を引き起こす成分は含まれていないので、大麻を使った特定の食品やCBDオイルなどのサプリメント、殺菌した種子などは、アメリカでは輸入・販売が許可されているのだ。
これは日本も同様で、国に認可を承諾されたヘンプシードオイルやCBDオイルは誰でも摂取できる。

大麻草が政府管理のもと栽培されている

大麻草のカナビス・サティバ品種は、高さ七メートル近くにも伸び、その茎かrは靭皮繊維(じんぴ)が収穫できる。カナダ、日本、オーストラリア、欧州連合を含む先進工業国では、大麻草のうち精神活性成分含有の低い品種(一般的にヘンプと呼ばれる)の産業用大麻を使用目的とした商業生産を国が管理している。これを産業用大麻草という呼んでいる。
※日に日に状況は変わっており、カナダや欧州(ドイツ)などでは医療大麻を解禁することが政府によって公表されている。

アメリカの植民地時代には、ジョージ・ワシントンやトーマス・ジェファーソンを含む建国の祖の多くが、ロープ、帆、布、紙などの生産のために大麻草の栽培を支持していた。日本も同様に天皇や政府が大麻草の栽培を国民に推進していたのだ。

突如大麻草が悪者扱いされる

第二次世界大戦中でさえ、アメリカ政府は何万人もの農家に委託して、戦時需要に対応するためにマリファナを栽培されていたという事実がある。1943年に米国農務省によって製作された『Hemp For Victory』と題された映画の中で、大麻草は人類のために、なくてはならないものであると表現されている。だが、戦争が終結すると政府は、精神活性作用のないカナビス・サティバの栽培を含む大麻草の国内生産を全面禁止にするのだ。

かつては、政府の援助を受けて栽培されていた農産物の名残りである大量の野生大麻草が、今もアメリカ各地、とりわけ中西部で育っている。品種が何であるかおかまいなしの連邦法に従って、警察は毎年二億株の大麻草を処分しているのだ。その結果、片布を使った衣類その他の製品を製造しているアメリカ国内業者は、ヨーロッパからの輸入に頼っている。
北海道なども毎年野生大麻草が自生しており、市の職員などが処分している。

大麻草の有用活用

カンナビノイドと呼ばれる大麻草の成分は、活性成分ではあるが必ずしも精神活性作用とは限らず、様々な治療への応用が可能であることが示唆されている。

鎮痛作用、精神安定作用、気分高揚効果、嘔吐抑制、食欲増進、精神保護作用、抗菌効果、抗ガン作用に至るまで、さまざまなな治療に効果があるとされ、急ピッチに研究が進められている。