医療大麻解禁の背景はイギリスにあった

英上院では医師が患者に階級づけをすることによってマリファナを薬として使用することできる。報告書では次のように述べられている。

法律を変え、大麻の医療目的での利用を合法的するようわれわれが勧告する主な理由は、恩情にもとづくものである。大麻の非合法の医療利用はいたって広範に行われている。それはときに黙認され、保健専門家によって奨励される場合すらある。
だがそれではなお、大麻を非合法で使う患者、そして一部のケースではその介護人までもが、刑事訴訟にともなうあらゆる苦しみを受け、思い刑罰を科される危険にさらされているのだ。

米国の多くの州の有権者もこうした見方をとり、マリファナ吸引を含む大麻の医療利用を合法化する案に賛成する投票を行っている。米国医師会報告(1997年)は、医療品としてのマリファナ吸引の非科学的性質に対して依然、強硬な態度を示しながらも、次のようなことを推奨している。

エイズの消耗症症候群、化学療法によって引き起こされる深刻な急性・遅延性の嘔吐、多発性硬化症、脊髄損傷、失調、神経障害性の痛みといった、臨床前の証拠や個々の実例報告にもとづく証拠、また照査をともなった証拠によって効果の可能性がしめされているような深刻な病状に悩む患者のために、マリファナ吸引について適切な照査をともなった十分な研究が行われること。

同じ年に出された米国国立衛生研究所の専門家グループによる報告も、潜在的標的となるさまざまな疾患に対するマリファナ吸引と経口投与のドロナビノールの効果を比べるために、比較試験が行われるべきだとしている。

影響力のある米国医学研究所の報告(1999年)も、一般的にマリファナ吸引の長期的使用は勧められないものの、マリファナ吸引を短期的に使う根拠が認められる一定数の患者がいるとの結論に達している。