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カンナビジオール(CBD)と胃腸障害の関係性

      2017/08/10

カンナビジオール(CBD)と胃腸障害

消化管の機能障害は、身体が自然に行っている消化のプロセスを妨げるほか、栄養吸収力を低下する、ホルモンの分泌調節が正常に行われない、腸内細菌叢が枯渇する、免疫機能が低下するなどといった、さまざまな症状の原因となります。
また、胃腸障害による炎症は、クローン病や大腸炎などのいくつかの腸疾患の原因にもなります。
そのほかに、過敏性腸症候群(IBS)のような胃腸障害は、胃腸が本来持っているシステムの1つまたはいくつかが、正常に機能しないことにより引き起こされます。

胃腸障害の症状として、持続性の下痢や便秘、胃のけいれんや痛み、直腸の出血、発熱、疲労などが特徴的です。
痛みや排泄の異常により行動が制限されたり、精神的な疲労によって健全な日常生活が送れなくなったりするために、胃腸障害の治療は、医学的にも重要な課題の一つになっています。

CBDは胃腸障害にどのように影響するか

ヒトには、内因性カンナビノイド(アナンダミドと2-AG)と2つのカンナビノイド受容体(CB1及びCB2)で構成される内在性カンナビノイドシステムが備わっており、細胞間コミュニケーション、運動機能、感情抑制などに関与しています。
また、内因性カンナビノイドシステムは免疫系と複雑に関わっており、摂取した植物カンナビノイドがCB1及びCB2受容体と結合すると、炎症の原因となるシグナル伝達タンパク質の分泌を減少させるために、免疫系と相互作用して、多くの胃腸疾患の根本的な原因となっている炎症を抑制します。

炎症の減少させることで、胃腸障害の症状を軽減させます。さらに、カンナビノイドは、腸運動性および酸逆流を直接的に緩和することが明らかにされており、胃腸疾患の中でも最も痛みを伴う症状のいくつか対して、痛みの緩和効果が期待されています。

CBDと胃腸障害の研究

ここでは、胃腸疾患における内在性カンナビノイド系の役割について調べた、いくつかの重要な研究をご紹介します。

論文1
カンナビノイドおよび消化管
Pertwee RG1.
Gut. 2001 Jun;48(6):859-67.

*マウス、ラット、モルモットおよびヒトを含むいくつかの種の腸神経系には、カンナビノイドCB1受容体が含まれており、主にCB1受容体が継続的な収縮に関する伝達物質の放出を阻害することにより、胃腸の運動性を低下させます。
胃排出および腸通過に対するカンナビノイド受容体拮抗薬の阻害効果は、腸CB1受容体とならんで脳内のCB1受容体によってある程度まで媒介されます。

基礎的なメカニズムの詳細はまだ解明されていませんが、胃酸分泌もまた、CB1受容体の活性化に応答して阻害されます。
カンナビノイド受容体の拮抗薬が、げっ歯類と同様にヒトにおける胃内容物の排出を遅延させ、おそらく人間の胃酸分泌を阻害することを示唆しています。

カンナビノイドを事前に投与することにより、カンナビノイド受容体拮抗薬の胃腸運動の阻害効果に対して、耐性を持たせることができるようになります。
内因性カンナビノイド受容体拮抗薬および非CB1カンナビノイド受容体の胃腸管における役割を調べるために、さらなる研究が必要です。

論文2
内在性カンナビノイドおよび消化管
Massa F1, Monory K.
J Endocrinol Invest. 2006;29(3 Suppl):47-57.

*過去数世紀の間、マリファナの異なる調製物が、胃腸の痛みや胃腸炎および下痢などの胃腸障害の治療のために使用されてきました。
内因性および合成カンナビノイドなどと同様に、デルタ-9-テトラヒドロカンナビノール(THC、マリファナの活性成分)は、カンナビノイド1型受容体(CB1受容体)およびカンナビノイド2型受容体(CB2受容体)の2つのタイプのカンナビノイド受容体を活性化することで、消化管内でその生物学的機能を発揮します。

CB1受容体は、腸神経系と迷走神経と脊髄神経細胞の感覚端子にみられ、神経伝達物質の放出を調節します。
それに対し、CB2受容体は、主に免疫系に分布していますが、その役割は、現在のところ明らかにはされていません。

本研究では、病態生理学的条件の下では、内在性カンナビノイド系は、例えば、炎症や胃や腸の分泌物からの胃腸管の保護に働くことを示唆しました。
率直に言って、このような保護作用により、エンドカンナビノイドシステムは、炎症性腸疾患(例えば、クローン病)、機能性腸疾患(例えば、過敏性腸症候群)や、分泌障害および運動性障害を含む異なる胃腸障害に対して、新規の有望な治療のターゲットになります。

論文3
腸疾患のためのカンナビノイド:治療への応用の可能性
Di Carlo G1, Izzo AA.
Expert Opin Investig Drugs. 2003 Jan;12(1):39-49.

*内因性カンナビノイドや合成カンナビノイドと同様に、植物カンナビノイドのδ(9)‐テトラヒドロカンナビノール(マリファナの有効成分)は、CB1およびCB2受容体の2つのタイプのカンナビノイド受容体に結合して活性化することによって、多くの生物学的機能を発揮します。

本論文では、CB1受容体は腸内の神経で検出されており、CB1受容体を活性化させることで、胃を保護し、胃や腸の運動性の低下や、腸分の泌物の減少を抑制します。
消化管にはまた、内因性カンナビノイド(アナンダミドと2-アラキドノイルグリセロール)と、内因性カンナビノイドを不活性化させるメカニズム(内因性カンナビノイドの取り込みや酵素による分解)が存在します。

カンナビノイド受容体、内因性カンナビノイドおよび内因性カンナビノイドの不活性化に関与するタンパク質は、まとめて「内在性カンナビノイドシステム」と呼ばれています。
薬剤による、内在性カンナビノイド系の調節は、悪心および嘔吐、胃潰瘍、過敏性腸症候群、クローン病、分泌性下痢、麻痺性イレウスおよび胃食道逆流性疾患を含む多数の胃腸疾患の治療のために、新しい治療法を提供することができます。
ナビロンやデルタ(9) – テトラヒドロカンナビノールなどのいくつかのカンナビノイドは、既に制吐剤として臨床的に使用されています。

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