大麻成分で脳の若返り効果が!?

大麻成分の代名詞でもあるテトラヒドロカンナビノール通称THC成分が脳の若返りに効果あることを突き詰めた研究が行われたのである。

ドイツのボン大学とイスラエルのヘブライ大学の研究チームが合同で研究を行い、マウス実験の結果が発表された。

実験内容は、若年層(生後2ヶ月)と成熟層(同1年)、老年層(同18ヶ月)の3種類のマウスを対象に実験を行い、1ヶ月間の間定期的にTHCを与えた。その後、マウスらは物体の認識能力や迷路からの脱出能力を測るタスクを与えられた。

日本では大麻を用いた研究が全くされていない中、脳機能にTHCがどのような作用があるのか、そんな実験自体が本末転倒といった感じの印象を受けるのではないでしょうか?

そのはず、だって大麻(マリファナ)は脳機能に障害をもたらすとされており、THC成分を摂取したら廃人決定!的な薬物認定をされている訳であって、その大麻が脳機能の老化を防ぐのに一役買っているなんて。。。

では、どのような解明がされたのでしょうか?

人間の場合と同様に、若年層のマウスはTHCを摂取しない場合は高年齢のマウスより良い成績を挙げたが、THCの影響下では大きく成績を落とした。

一方で成熟層と老年層のマウスらはTHCを摂取すると、飛躍的にパフォーマンスを向上させ、THCを摂取しない若いマウスに匹敵する結果を示す傾向が見られた。

また、その影響は数週間に渡り継続した。英紙「ガーディアン」は「どの年齢層のマウスもTHCの影響で奇妙な行動をとることは無かった」と述べている。

今回の研究結果は、マウスでも人間でも年をとるにつれて劣化する脳の内在性カンナビノイドへの刺激が、脳の活性化を促すという研究者らの仮設を裏付けるものになった。

「少量のTHCの摂取は、成熟層や老年層の動物の認知能力を深いレベルで長期間に渡り改善することが分かった」と研究者らは述べている。

研究チームは今年後半には、THCが人間の高齢者の脳に与える影響の臨床試験を予定している。
ドイツのボン大学とマインツ大学による以前の研究でも同様に、脳の主要な大麻の受容体と神経経路は、高齢者の脳機能の健全性に密接な関係を持つことが判明しており、そこへの刺激は脳細胞の変性を食い止める効果があるとされていた。

ガーディアンの取材に対し論文の共同執筆者のAndras Bilkei-Gorzoは「脳を若返らせることが出来れば、5年から10年の間、特別なケアの必要が無くなる。我々が期待していた以上の効果が見られた」と述べた。

本当に信じられないといった印象を持つ方が9割以上だと思う。

しかし、昔からアルツハイマーに大麻(マリファナ)が有効的だと主張する人間が多数存在していた。

アメリカ国内で認知症やアルツハイマー病の治療に大麻が脳に対して有効であることをノーベル賞受賞者輩出の研究所が主張していたり、個人レベルでもアルツハイマー病に効果があるなどの報告がされているのだ。

時を超えてアルツハイマー病に医療大麻が処方されることが現実味を帯びてきており、さらなる研究が進め、解明されることを切に願うばかりだ。

そして、日本も過去最高の高齢社会に突入していることもあり、アルツハイマー病、認知症などの疾患に有効活用することができる可能性が高い。

何かと偏見されがちな大麻だが、私たちにとって有益な成分であることが様々な角度から立証され、私たちの生活をより豊かにすることができる社会になればいいのではないだろうか。