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カンナビジオール(CBD)と痛みの軽減の関係性

      2017/08/09

ヘンプによる痛みの軽減

簡単に言うと、痛みは、体があなたの脳に警告を送り、何か問題があることを知らせる手段です。
最も複雑な痛みの場合には、痛みが安定せず、痛みの強さが一定であったり、衰退したり、時には、非常に単純な作業でさえもできないと思えるくらいひどくなったりします。
慢性疼痛は、ほぼ100万人の米国成人に影響を与えています。
その患者数は、心臓病、がん、糖尿病を合計した患者の総数より多くなっています。

医療費や生産性の損失のために、痛みにより毎年6000億ドルもの国家予算が消費されます。
痛みの治療のために、さまざまな処方薬が用いられていますが、最近では、ほとんどの処方薬は、長期的な痛みに対してうまく機能していないことが共通認識となっています。
また、不正に使用されている薬の危険性や、多くの鎮痛薬の持つ全体的な中毒性のリスクが警告されています。

CBDは、痛みに対しどのように役立つか

カンナビジオール(CBD)は、主に末梢神経系における疼痛に対して作用します。
これは、中枢神経系に影響を与える一般的な鎮痛薬とは作用が異なります。

損傷が発生すると、神経接合部の周囲のグリア細胞の産生が増加します(グリア細胞は、体の恒常性/バランスの維持を助けます)。
これらのグリア細胞は、炎症や痛みの信号を拡散する化学伝達物質であるサイトカインを産生します(サイトカインは、他の細胞の作用に影響を与える、1つの細胞により放出される小さなタンパク質です)。
CBDの分子がグリア細胞に結合すると、サイトカイン産生が低下し、患者は顕著に疼痛が減少したと感じます。
これが、ほとんどの患者において、CBDの服用による疼痛緩和が、他の方法と比べてはるかに持続すると報告されている主な理由です。

CBDと痛みに関する研究

CBDと痛みの減少との関連を支持する科学的研究はますます盛んになっています。
ここでは、この研究領域の中で代表的な研究をご紹介します。

論文1
非癌性の慢性疼痛の治療のためのカンナビノイド;ランダム試験の系統的レビュー
Mary E Lynch and Fiona Campbell
Br J Clin Pharmacol. 2011 Nov; 72(5): 735–744.

*慢性的な痛みとの生活の患者に対する有効な治療の選択肢は限られており、カンナビノイドの鎮痛効果についてはいまだ不明な点が多くあります。
今回、ヘルスケアの介入を評価する体系的なレビューを報告しているクォーラムガイドラインのPRISMA声明の更新に応じて、慢性非癌性疼痛の治療におけるカンナビノイドの効果を調べる無作為化比較試験(RCT)の系統的レビューを実施しました。

非癌性の慢性疼痛として、神経因性疼痛、線維筋痛症、関節リウマチ、および混合慢性疼痛があります。非癌性の慢性疼痛とCBDに関する過去の研究を系統的に調査したところ、全体的に、品質が優れている研究論文が多くみられました。
その中で選択基準に合致した18の論文のうちの15の論文で、カンナビノイドで有意な鎮痛効果を示しており、さらに、いくつかの論文では、睡眠が大幅に改善したことを報告しています。
重篤な有害作用は認められませんでした。

全体的にカンナビノイドが安全であり、線維筋痛症、慢性関節リウマチ、神経因性疼痛における有効性に関する予備的な証拠があり、慢性疼痛のためのさらなる治療の必要性との関連についても、検討されています。
均一な集団内で特定のカンナビノイドを調べる、より長期間の大規模な研究が必要です。

論文2
カンナビノイドは、α3グリシン受容体を標的とすることにより、炎症性および神経障害性疼痛を抑制する
Wei Xiong,1 Tanxing Cui,3,4,5 Kejun Cheng,2 Fei Yang,6 Shao-Rui Chen,7 Dan Willenbring,3,4,5 Yun Guan,6 Hui-Lin Pan,7 Ke Ren,8 Yan Xu,3,4,5 and Li Zhangcorresponding author1
J Exp Med. 2012 Jun 4; 209(6): 1121–1134.

*特定のタイプの非精神性のカンナビノイドは、脊髄レベルでの痛覚の調節のための重要なターゲットであるグリシン受容体(GlyRs)の効果を高めるます。
しかし、慢性疼痛の治療のためのグリシン作動性カンナビノイドの可能性およびメカニズムについてはほとんど知られていません。

この研究では、マリファナの主要な非精神性成分であるカンナビジオール(CBD)の全身および髄腔内投与について報告し、CBDの修飾された誘導体が、げっ歯類で明らかな鎮痛耐性を引き起こすことなく、慢性炎症および神経障害性疼痛を有意に抑制することを示しました。
カンナビノイドは、ラット脊髄スライスの脊髄後角ニューロンにおいて、大幅にグリシン電流を増強し、11種類の構造的に類似したカンナビノイドの鎮痛効力は、α3 GlyRsのカンナビノイドの増強と正の相関を示しました。

これとは対照的に、カンナビノイドの鎮痛は、CB1及びCB2受容体に対するそれらの結合親和性や、精神副作用のいずれとも相関していませんでした。
NMR分析により、精製されたα3GlyRの第三の膜貫通ドメインにおけるS296とCBDとの間の直接的な相互作用が明らかにされました。
また、カンナビノイド誘発性の鎮痛効果は、α3 GlyRsを欠損したマウスでは、見られませんでした。

この研究の結果は、α3 GlyRsがグリシンカンナビノイド誘発性の慢性疼痛の抑制を媒介していることを示唆しており、これらのカンナビノイドが、慢性疼痛およびGlyR機能不全を伴う他の疾患の治療のための、新規な治療薬になりうる可能性を示しています。

論文3
痛みのコントロールにおけるカンナビノイドシステムの役割と、急性および慢性疼痛発症の治療のための治療的意義
Manzanares J1, Julian M, Carrascosa A.
Curr Neuropharmacol. 2006 Jul;4(3):239-57.

*大麻抽出物および合成カンナビノイドは、まだ広く違法物質と考えられていますが、前臨床研究および臨床研究では、CBDが、急性または慢性の痛みに関連するものを含めて、多様な疾患を治療するために有用であることを示唆しています。

カンナビノイド受容体の発見、それらの内因性リガンド、これらの逆行性メッセンジャーの合成、輸送、および分解のメカニズムは、新規な薬物設計のための神経化学のツールになりえます。
アゴニスト活性化カンナビノイド受容体は、侵害受容閾値を調節し、炎症誘発性分子の放出を阻害し、鎮痛に影響を与える他のシステム、特に内因性オピオイドシステムとの相乗効果を示します。
カンナビノイド受容体アゴニストは、炎症性および神経障害性の痛みなど、しばしば治療による効果がみられない状態に対する治療的価値を示しています。

これらの物質の精神活性作用が、痛みのメカニズムに対するカンナビノイドの作用を研究するための臨床での発展を制限してきましたが、前臨床研究は急速に進んでいます。
例えば、マスト細胞活性化応答に対するCB(1)介在性の抑制効果、CB(2)による一次求心性経路に位置するオピオイド受容体の間接的な刺激の媒介作用、およびトランスポーターまたは酵素分解される内因性カンナビノイドの阻害剤の発見は、中枢神経系の副作用を回避するための新しい治療アプローチを示唆する最近の知見です。

このレビューでは、急性および慢性疼痛の発症を軽減のための、カンナビノイド受容体作動薬の有効性について検討します。
最近、既知の量のテトラヒドロカンナビジオールを含むアサ抽出物が、多発性硬化症における神経因性疼痛の軽減のためにカナダで承認されました。
また、さまざまなタイプの痛みを制御するための、様々なカンナビノイドアゴニストベースの薬の潜在的な治療効果を評価するために、二重盲検プラセボ対照臨床試験が必要となります。

神経因性疼痛に対しては、カンナビノイドには鎮痛効果があることが古くから知られており、医療用大麻が合法的な地域では、痛み止めとしてよく使用されています。
痛みの性質により鎮痛効果に差があり、特に慢性の痛みには効果があるとされています。
痛みを感知する受容体を介した通常の痛み、侵害受容性疼痛には効果が薄いのですが、一方では、多発性硬化症・慢性関節リウマチ・上位運動ニューロン症候群・HIV関連神経障害の痛みには効果があり、慢性の疼痛、特に神経線維が直接侵害されて生じる痛みである神経因性疼痛に効果があるとされています。

海外では疼痛の治療ガイドラインでも治療薬としてあげられているほど一般的となっています。
ヨーロッパ連合神経学会(FENS)の神経因性疼痛治療ガイドラインでは中枢性神経障害疼痛(多発性硬化症)に対して2~3番目に行う治療の位置づけとなっています。
また、カナダ疼痛学会議の神経因性疼痛ガイドラインでは4番目に行う治療の位置づけとなっています。

神経因性疼痛においては、カンナビノイドはモルヒネなどオピオイドの効果を高めるという報告もあります。
カンナビノイドはオピオイドと相補的であり、相乗的な関係があると考えられています。
GW製薬の研究では、神経因性疼痛には、THC及びCBD単体よりもTHCとCBDの比率が1対18から1対30の混合物の方が効果があるとされ、その投与量は、THCが2.5mgから5mg、CBDが75mgから85mgであると報告されています。

カンナビノイド : THC,CBD,THCV,CBG,CBC
作用機序 : CB1,CB2,TRPチャネル

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